<新型コロナ>沖縄で市中感染の懸念 米軍基地クラスター186人に拡大、出入りの日本人従業員ら4人オミクロン株

2021年12月20日 21時34分
沖縄の米軍イメージ

沖縄の米軍イメージ

 米海兵隊キャンプ・ハンセン(沖縄県金武きん町など)での新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が20日、186人に拡大した。基地内に出入りする日本人従業員ら4人から新変異株「オミクロン株」が検出されており、市中感染の懸念は強まる。日本政府が講じる入国規制は、海外から軍用機などで入ってくる米軍関係者に適用されないという「抜け穴」があり、水際対策の限界も浮き彫りになっている。

◆軍ならではの「抜け穴」

 1996年の日米合同委員会の合意に基づき、海外から在日米軍基地に直接入国する米軍関係者は、米軍による検疫手続きを受ける。全世界からの新規入国停止をはじめとする日本政府の水際対策は適用されない。帰国者などに求められる宿泊施設や自宅での待機などの隔離措置も米軍のルールに委ねられている。日米地位協定の決まりで上陸を拒むことはできない。
 木原誠二官房副長官は記者会見で、海外から在日米軍基地へ到着する米軍関係者には移動制限が課されていると指摘。「在日米軍からは、日本政府の水際対策に整合的で厳格な措置を取っていると説明を受けている」と強調した。
 ただ、政府は米軍基地のクラスターについて、現段階で正確な感染経路などを把握していない。外務省の担当者は「米軍の細かな運用までは確認が取れていない」と認める。日本側は、コロナ陽性者に対するゲノム解析を要請しているが、米側は応じる姿勢を見せておらず、オミクロン株陽性者の実態は不透明だ。
 基地のある自治体では、基地に出入りする日本人による感染拡大が懸念されている。沖縄県はキャンプ・ハンセン内の従業員などが無料のPCR検査を受けられる体制を整備している。(山口哲人)

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