3カ月以上住む外国人に投票権を認める住民投票条例案が否決 武蔵野市長、見直し再提出の考え

2021年12月21日 22時55分
住民投票条例案の審議などが行われた武蔵野市議会の本会議

住民投票条例案の審議などが行われた武蔵野市議会の本会議

 3カ月以上市内に定住する外国籍の人に日本人と同じ条件で投票権を認める東京都武蔵野市の住民投票条例案が、21日の市議会本会議で反対14、賛成11の反対多数で否決された。条例案を審議した13日の総務委員会では可決されていた。松下玲子市長は本会議での否決を受け、「市民から意見をうかがったが、まだまだ足りない、もっと周知した上で住民投票条例を制定すべきだという議会の声と受け止める」と語った。(花井勝規)
 松下市長は「時期は未定」としつつ、内容を見直した住民投票条例案を市議会に提出する考えを示した。昨年成立した市自治基本条例に住民投票条例に関する規定があり、否決を受け、市は住民投票条例案の見直し作業を迫られる。今回の条例案に反対した市議会会派などとの協議が必要で、紆余曲折うよきょくせつが予想される。
 条例案は市内に3カ月以上住む18歳以上なら外国人にも日本人と同様に住民投票の投票権を認める内容で、有資格者の4分の1以上の署名が集まれば投票が行われる常設型の制度。成立すれば、同様の条例としては、神奈川県逗子市、大阪府豊中市に続き全国3例目になるはずだった。
 市が11月に条例案を発表して以降、外国人参政権や安全保障問題と結び付けた批判が街宣活動やインターネット上などで繰り返され、「外国人に街が乗っ取られる」などヘイトスピーチまがいの主張の標的にもされていた。市議の間でも意見が割れていた。
 採決では、自民や公明などの会派は反対し、立憲民主や共産などの会派が賛成した。賛成派の一部市議は当初、公明の市議が賛成するか棄権し、賛成多数で条例案は可決されるとみていたが、総務委員会で反対に回った上、21日の本会議では中間派の2人会派も反対に回って否決された。

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