米FRB 利下げ示唆 緊急声明 株急落「適切に行動」

2020年2月29日 16時00分
 【ワシントン=白石亘】米国の中央銀行に当たる米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は二十八日、新型コロナウイルスの感染拡大による株価急落を受け、緊急声明を発表し、「経済を支えるため適切に行動する」と利下げに踏み切る可能性を示唆した。
 米株式市場では企業業績や景気の見通しが相次いで下方修正され、パニック的な売りが続く。事態を放置すれば、消費者心理の悪化など実体経済に悪影響を及ぼしかねないと判断したとみられる。市場では三月半ばのFRBの次回会合で利上げ観測が高まっていた。
 パウエル議長は声明で「米国経済は引き続き堅調だが、新型コロナウイルスは経済活動に新たなリスクをもたらしている」と指摘。「見通しに与える影響を注視しており、政策手段を使って経済を支えるため適切に行動する」と強調した。
 パウエル議長は昨年六月にも、米中貿易戦争による景気減速を未然に防ぐため「適切に行動する」と利下げを示唆。その後三回にわたり利下げを行った経緯がある。ただ貿易戦争と違い、今回は感染拡大を封じ込める対策が経済活動を収縮させており、利下げにどこまで効果があるか不透明だ。

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