バイデン米大統領 オミクロン株の感染急増、追加対策迫られる

2021年12月22日 18時54分
21日、米ホワイトハウスで演説するバイデン大統領=AP

21日、米ホワイトハウスで演説するバイデン大統領=AP

 【ワシントン=吉田通夫】バイデン米大統領は21日、ワクチン接種態勢の強化など、オミクロン株の対策を発表した。米疾病対策センター(CDC)の推計によると、米国内では18日までの1週間で新型コロナウイルスの新規感染者のうち、新たな変異株「オミクロン株」が73・2%を占めた。前週の12・6%から約6倍増えて主流に置き換わったとみられ、感染者数も20日の速報値で過去2番目となる28万8000人を記録した。
 バイデン政権は、米国で同株の感染者が確認され始めた2日に冬季のコロナ対策をまとめたばかり。その後の急拡大を受けて追加対策を迫られた。
 バイデン氏は21日の演説でワクチンの有効性を改めて強調。追加接種を19日に明かしたトランプ前大統領に言及し「彼と同意できる数少ないことのひとつだ」とし、ワクチンを拒む保守層に「(接種に)加わろう」と呼び掛けた。保守層を中心にワクチン接種への反発が根強く、規定回数を終えたのは対象者数の65・5%にとどまる。
 一方、昨年3月に出した国家非常事態宣言の状態には「戻らない」と説明。当時に比べワクチン接種が進んだとし、都市封鎖や厳しい行動規制は見送った。
 追加対策には、移動式の簡易診療所の開設などワクチン接種態勢の拡充や、在宅で感染の有無を検査できる簡易キットの無償配布など検出強化策を盛り込んだ。未接種者を中心に重症者が増えるとみて、米軍所属の医師ら医療スタッフ1000人を全国の病院に派遣するなど医療態勢も支援する。
 2日に政府が発表した当初の対策でも、子どもたちへのワクチン接種を加速させる診療所開設や、簡易検査キットの入手支援策を盛り込んでいた。しかし、オミクロン株の急拡大で、踏み込んだ対応を迫られた。

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