財務省は「改ざん」で国交省は「書き換え」なのはなぜ?

2021年12月23日 12時29分
 16日本紙朝刊1面に、森友学園問題で自殺した元財務省近畿財務局職員の赤木俊夫さんを巡る訴訟の記事「『不意打ち』で改ざん究明阻む」と、「国交省 統計書き換え」の記事が並んで掲載された。この紙面に対し、読者から「なぜ財務省は『改ざん』で、国交省は『書き換え』なのか、教えてほしい」との意見が届いた。何が違うのか。 (読者部・須藤恵里)

「改ざん」と「書き換え」が並んだ16日付本紙朝刊1面

 森友問題の決裁文書改ざんが、国交省の統計データ書き換え問題と違うのは、不正を隠すために行われたことが既に明らかになっている点だ。
 「改ざん」を辞書で引くと、「そこに書いてある文字を、自分に有利な字面に書き直すこと」(新明解国語辞典)、「悪用する場合にいう」(大辞林)とある。改ざんの「竄」は「ねずみが穴にかくれるさまから、かくれるの意味」(漢語林)。「書き換え」との違いは、何かしらの意図や悪意の有無と読める。
 財務省は、最初に朝日新聞が問題を報道した直後の2018年3月、改ざん前と後の文書を国会に提出。さらに6月の調査報告書で、「決裁文書の改ざんは、国会審議において森友学園案件が大きく取り上げられる中で、さらなる質問につながり得る材料を極力少なくすることが主たる目的だった」と認めた。
 当時、財務省を担当していた本紙記者は「当初は財務省が調査中として不正を認めておらず、本紙も『書き換え』という言葉を使っていた。都合の悪い事実を隠すために行ったと分かった段階から『改ざん』問題になった」と話す。
 これに対し、国交省による統計書き換え問題は、意図や原因は調査中。国交省情報政策課の担当者は「いつからなぜ行われていたのか不明な段階なので、国交省としては『不適切な集計方法』としか言えない」と話す。第3者委員会による検証結果を待つ現時点では「書き換え」問題。だが今後、「改ざん」問題に発展する可能性はある。
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