在日米軍の多くが出入国時にPCR検査せず 検疫免除の特権

2021年12月23日 18時54分
米軍普天間飛行場=沖縄県宜野湾市で(2019年2月撮影)

米軍普天間飛行場=沖縄県宜野湾市で(2019年2月撮影)

 米国など海外から在日米軍基地に直接入った部隊の多くで、出国前と日本到着時に新型コロナウイルスのPCR検査を実施していなかったことが23日、政府関係者への取材で分かった。米海兵隊キャンプ・ハンセン(沖縄県金武きん町など)ではクラスター(感染者集団)が発生し、市中への感染の広がりも懸念されている。日米間の取り決めに基づき、米軍関係者は日本側による検疫を免除されており、「特権」に乗じたずさんな対応が浮き彫りになった。
 政府関係者によると、キャンプ・ハンセン内のクラスターを受けて米側に確認したところ、他の部隊でも出入国時の検査を行っていないケースが判明したという。現段階で調査は終わっていないが、「それなりの数の部隊はやっていなかった」としている。
 米側はキャンプ・ハンセン内の感染者に限り、日本側の要請に応じてゲノム(全遺伝情報)解析を行うと決めた。松野博一官房長官は23日の記者会見で、結果が出るまで数週間かかるとの見通しを示した。検体を日本側に提出せず、米国に送るためで、オミクロン株の実態把握の遅れにつながるのは確実だ。
 沖縄県の担当者は「県側で解析しようと米軍に検体の提供を求めたが、個人情報を理由に提供できないと言われた」と話した。(山口哲人)

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