朴槿恵氏に突然の「恩赦」 文在寅大統領は「国民統合」訴えるが…

2021年12月24日 19時24分
朴槿恵・前韓国大統領(AP)

朴槿恵・前韓国大統領(AP)

 韓国政府は24日、収賄罪などで服役中の朴槿恵パククネ前大統領(69)を31日付で特別赦免(日本の恩赦に相当)すると発表した。来年5月まで任期を残す文在寅ムンジェイン大統領が、朴氏の健康状態などを考慮して判断したとみられる。
 文氏は朴氏特赦の意義を「国民統合」と強調した。朴政権の弾劾後に発足した文政権は、保守系の組織や人材を徹底的に整理したが、政権末期、社会の分断や経済格差を助長したとの批判が高まってきていた。
 来年3月の大統領選の野党「国民の力」候補、尹錫悦ユンソクヨル前検事総長は朴氏を捜査するチームを率いて起訴した因縁がある。選対関係者は「特赦は保守の分裂を狙った作戦だ」と批判する。
 小針進・静岡県立大教授(韓国社会論)は「全斗煥チョンドゥファン盧泰愚ノテウ元大統領も1997年に特赦されたが、当時の金泳三キムヨンサム大統領は選挙後に発表した。文氏が大統領選に影響を与えても構わないと判断した」と分析した。
 赦免は保守や中道層にアピールして与党「共に民主党」側に有利に働くとの見方もあるが、革新系も揺れている。「文政権はろうそく政府を自認したが、国民を冒瀆ぼうとくしている」。大統領府ホームページの国民請願コーナーに、反対意見も投稿された。ろうそくは、朴氏を糾弾した2016~17年のデモを意味する。中心メンバーは、共に民主党支持層と重なる。
 党候補の李在明イジェミョン京畿道キョンギド知事は、「文大統領の国民統合のための苦悩を尊重する」と述べ、朴氏に対し「謝罪が必要だ」と呼び掛けた。(ソウル・相坂穣)

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