防衛費5.4兆円 8年連続で過去最大を更新 概算要求の主要兵器を全取得へ 軍拡がさらに加速 

2021年12月24日 20時38分
 政府が24日に閣議決定した2022年度予算案で、防衛費は前年度当初予算から583億円増(1・1%増)の5兆4005億円に上り、8年連続で過去最大を更新した。先の臨時国会で成立した21年度補正予算への計上分と合わせ、今夏に概算要求した主要装備品を全て取得可能にする異例の予算編成となった。第2次安倍政権から続いてきた軍備増強路線が、岸田政権でもさらに加速する。(川田篤志)
 政府は11月、高額の主要装備品の購入費は当初予算に盛り込む慣例を破り、補正予算に計約7700億円を計上。防衛省の担当者は「補正予算と(当初予算案を)合わせて要求した装備品が全て確保でき、非常に効果があった」と話す。
 22年度予算案では、射程延長を目指す12式地対艦誘導弾(SSM)の艦艇、戦闘機発射型の開発費に393億円を充てたほか、最新鋭ステルス戦闘機F35A8機の購入費768億円、事実上の空母化を進める「いずも」型護衛艦の改修費61億円、いずもの甲板から離着陸可能なF35B4機の購入費510億円などを盛り込んだ。
 政府はこうした装備品の敵基地攻撃への転用を否定するが、性能上はいずれも攻撃能力保有につながる。
 岸田文雄首相は22年末までに、敵基地攻撃能力保有の是非を含めた新たな安全保障戦略を策定する方針を示すが、予算案はその結論が出る前に装備品導入を先取りする形となった。
 高額装備品の購入費を複数年度に分割して支払う実質的なローン制度「後年度負担」の新規分は前年度比11・8%増の2兆9022億円を計上し、過去最大となった。ローン残高は5兆8642億円まで膨らんだ。

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