クラスター発生の在日米軍、全基地で出国前検査せず  横田や横須賀でも水際対策甘かったおそれ 

2021年12月24日 20時55分
沖縄県の米軍基地(宜野湾市の米軍普天間飛行場 2019年撮影)

沖縄県の米軍基地(宜野湾市の米軍普天間飛行場 2019年撮影)

 松野博一官房長官は24日の記者会見で、海外から在日米軍基地に直接入った全ての部隊が9月3日以降、出国前に新型コロナウイルスの検査を受けていなかったと明らかにした。米海兵隊キャンプ・ハンセン(沖縄県金武町など)内で200人を超えるクラスター(感染者集団)の発生を受け、日本政府が国内の水際措置に沿った対応を求め、米軍は22日から出国前72時間以内に検査を行うことを受け入れた。
 米軍は9月までは出国前の検査を実施していたという。同時期、日本では33都道府県で緊急事態宣言などが発令されていた。松野氏は対応が変わった理由を「米国でワクチン接種が進んだことや、世界的な感染状況の緩和を受けた米国防省の方針」と説明した。
 当時、米軍から連絡があったかどうかについて、政府高官は「分からない」と話しており、キャンプ・ハンセン内のクラスター問題を機に確認を求めるまで実態を把握できていなかった可能性が高まった。首都圏の横田基地(東京都福生市など)や横須賀基地(神奈川県横須賀市)など他の米軍施設でも水際対策が甘かった恐れがある。
 また、林芳正外相は24日の会見で、米軍関係者の入国後の行動制限に関し、日本政府が今月1日にオミクロン株対策で自宅待機期間を14日間に設定した後も、20日まで期間を10日間としていたことを明らかにした。林氏は日本到着時の検査実施も含めて「米側の措置が日本側と整合的であることを確保すべく、日米間での連携を一層強化していく」と語った。
 沖縄県の玉城デニー知事は防衛省で鬼木誠防衛副大臣と面会。(1)隔離や外出禁止など水際対策の徹底 (2)基地に勤務する軍人・軍属、家族へのPCR検査実施 (3)米軍基地内で変異株を検査する体制の構築―の3点を米側に強く働き掛けるよう要望した。(山口哲人)

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