性的マイノリティー支援 人材育成へ、川崎市内で講座 NPO共同代表理事・原ミナ汰さんら講師「どんな人も多様性ある」

2021年12月26日 07時12分

オンラインでの取材に応じる原さん

 性的マイノリティーの支援や相談に当たる人材の育成へ、NPO法人「共生社会をつくるセクシュアル・マイノリティ支援全国ネットワーク」共同代表理事の原ミナ汰(た)さん(65)=函館市=らが講師を務める講座が来年一月から、川崎市で開かれる。原さんに、育成にかける思いを聞いた。(竹谷直子)
 原さんは出生時は女の子と登録されたが、性自認は男女に当てはまらない「Xジェンダー」。小さい頃から自覚し悩んできた。大人になり性的マイノリティーの仲間は増えたが、パートナー同士のトラブルなどが起きた際の相談先がほとんどないと感じてきた。「八〇年代には、理解ある弁護士一人を見つけるのも難しかった」と明かす。
 公的な相談機関では「そんな人(性的マイノリティー)はいない。当事者であることを言うな」と誤った対応もあった。「小さい頃から『おかしい』『直しなさい』といろんな局面で自分のありようを否定され、相談してもこれでは、孤立感を深める。人は応援、肯定されて育つが、性的マイノリティーは『自家発電』。力尽きて若いときに亡くなる人もいる」と原さん。
 二〇一二年に無料の二十四時間電話相談窓口「よりそいホットライン」が始まり、セクシュアルマイノリティ専門回線の初代統括コーディネーターに就任。全国のLGBTQ(性的少数者)から一年間で三十八万件の問い合わせがあり、5%ほどしか対応できなかったという。職場や学校や行政、相談機関など各地の生活領域で理解が進むことが必要と痛感し、東京・世田谷区の男女共同参画センターで一八年に「養成研修」を開始。三年間で百二十四人が全日程を修了し、修了証を受け取った。
 同じ指定管理者が川崎市男女共同参画センター(すくらむ21)を運営している縁で、今回から川崎で開くことに。原さんは「どんな人も多様性を持っている。人として偏見なく接することができれば、深い知識は必要ない。知りたい、サポートしたいと思っている人は受講してほしい」と参加を呼び掛けている。
     ◇
 今回の「セクシュアル・マイノリティ支援者養成研修講座」(すくらむ21主催)はオンライン開催。第一期(一月二十二・二十三日)でセクシュアリティの基礎知識や教育現場・企業による取り組みなどを、第二期(二月二十六、二十七日)でセクシュアルマイノリティーの精神疾患や相談に必要な視点などを学ぶ。
 申し込みは一月二十日まで。参加費、手続きなど詳細は、すくらむ21のホームページで。

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