豚コレラ ワクチン「推奨地域」9県 選定精肉は域外流通も 農水省

2019年9月27日 16時00分
 農林水産省は二十七日、豚コレラ対策で豚へのワクチンを接種する「推奨地域」に、飼育豚や野生イノシシで感染が確認されている埼玉、富山、石川、福井、長野、岐阜、愛知、三重、滋賀の九県を選定すると明らかにした。二十七日の有識者会議で接種の前提となる防疫指針の改定案を取りまとめ、国民からの意見聴取など一連の手続きを経た上で、対象地域の県知事が接種を最終判断する。
 農水省は二十七日、指針の改定案と地域選定案を有識者会議に提示した。ワクチン使用に伴う流通制限は生きた豚などに限り、精肉や加工品は域外への流通を事実上容認する。
 指針の改定案では、農水省が「野生イノシシから感染するリスクが高い地域について、専門家の意見を踏まえてワクチン接種推奨地域を設定する」と規定。対象の都道府県は具体的な地域の範囲や必要となるワクチン数量などを盛り込んだ「ワクチン接種プログラム」を作成し、農水省の確認を受けた上で、知事が接種を最終判断する。
 豚コレラ発生地域の隣接県などへは状況を見ながら段階的に拡大する。
 農水省は期限切れが迫り廃棄予定だったワクチンも先行活用するため今後二カ月以内の接種を目指しており、作業を急ぐ。江藤拓農相は二十七日の閣議後の記者会見で、国民からの意見公募は「三十日間が基本だが、十日程度でとどめられればありがたい」と述べた。
 ワクチン接種に伴い流通を制限するのは原則として生きた豚や受精卵などに限り、精肉や加工品は域外への流通を事実上認める。域内のみでは販路を確保できず、農家が経営に打撃を受けかねないと判断。域内に食肉処理場がない場合は生きた豚も出荷を認める。処理場が正当な理由なく搬入を拒むことは禁止する。

関連キーワード

PR情報

政治の新着

記事一覧