小池都知事が本紙に語った危機感「駐車場にコンセントさえない」、コロナ「敵が入れ替わった」

2021年12月29日 06時00分

質問に答える小池百合子知事=都庁で

 東京都の小池百合子知事は28日、本紙のインタビューに応じ、電気自動車(EV)の急速充電設備の維持管理費用を、設置者に全額補助する考えを明らかにした。設備の設置費用はすでに全額補助しているが、ランニングコストの負担もなくすことでEV普及の加速を目指す。2022年度予算案に関連予算を盛り込む方針。(原昌志、土門哲雄、加藤健太)

◆「一気にEV環境を整えていく」

 小池知事は「EVは各社が競い合うように生産販売しているが、インフラが整っているのか。先日(視察で)団地をみてきたが、駐車場には電気のコンセントさえない」と問題意識を述べ、「維持管理費用も原則全額補助で、一気にEVが必要とする環境を整えていく」と語った。
 現在、都は同設備の維持管理費について、補修などに年間40万円、電気料金の基本料金に年間60万円を補助している。
 また小池知事は省エネや断熱性を備えた「ゼロエミッション住宅」の普及に向け「(補助の)基準を多段階化して補助額に変化を付ける」とし、高性能の省エネ住宅などは補助額を増やす方針も明らかにした。

◆羽田空港でPCR検査キットを無料配布

 新型コロナウイルスの新変異株「オミクロン株」の感染拡大への対応には「行動制限などはできるだけ抑えつつ、必要な医療を提供していく」とし、現状ではイベント開催制限や飲食店への時短営業などに慎重な考えを示した。
 都としても入国者に対する水際対策に乗り出す方針も示した。
 都内で28日までに判明したオミクロン株の感染者は13人。入国時の検疫で陰性となった後、自宅に戻ってから感染が分かるケースが相次いでいる。
 小池知事は「検疫は国の仕事だ」とした上で、「水際で効果的に抑えるには(幅広く)PCR検査をするべきだ」と述べた。
 検疫施設で待機する必要がない入国者に自宅待機中に検査してもらうため、同日から羽田空港でPCR検査キットの無料配布を始めたことを明らかにした。検疫をすり抜けた感染者を早めに見つけ、市中感染を防ぐ。
 現在の都内の感染状況を「1400万人都市で重症者が2人に抑えられているのは誇れることだ」と強調。オミクロン株が出現したことを念頭に「敵が入れ替わった。感染力が強いと言われているので、医療提供体制の再構築は機動的に対応したい」と述べた。
 来夏の参院選では、都民ファーストの会を母体とするファーストの会が、候補者を擁立すると表明している。都民ファの特別顧問を務める小池知事は自身の関与について「参院選はファーストの会に聞いて」と言及を避けた。

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