第6回宮本杯 谷端ジュニア、攻めて攻めてつかんだ優勝旗

2022年1月6日 08時12分
 アルパインプレゼンツ
 第6回宮本慎也杯学童軟式野球
 東京新聞主催、東京中日スポーツ後援

◆128チームの頂点

大会会長の宮本さんから優勝旗を受け取る谷端ジュニアの竹花主将(右)(いずれも鈴木秀樹撮影)

 決勝などが昨年11月27日、東京・大田スタジアムで行われた。初出場対決となった決勝は、谷端ジュニアスポーツ少年団(北)が、夏見台アタックス(船橋)を破り初優勝を飾った。また、3位決定戦は、荒川ジャンプ(荒川)が目黒ペガサス(目黒)を下した。

決勝1回表、内野ゴロの間に先制のホームに滑り込むクーガン(左)

 あと一人。勝利は手中にあった。7−0とリードした最終7回裏2死無走者。谷端ジュニアの田所暢監督は、マウンドに竹花慎之佑主将を送った。「この1年間、苦しい時にチームを引っ張ってくれた。彼を優勝投手にしたかった」。熱い思いを背に竹花は、最後の打者をたった1球で一塁ファウルフライに打ち取ってゲームセット。128チームの頂点に立った瞬間だ。

決勝5回、相手守備のスキを突きホームインする梅原(中)

 打っては、4番打者として貴重な追加点となる3打点の活躍を見せた竹花主将は「フツーに打ちました。力むとダメなので。なんでもいいやって軽く。結果は気にせず、自分のスイングを心掛けました」とアッケラカン。とても、大一番に臨んだ後とは思えない、サバサバとした表情。良い感じで脱力している。
 先制と2点目は足で稼いだ。1回表1死、三走・クーガン瑠空が、三ゴロでホームに突進し先制。「先制点が大事。ピッチャーも楽になる。そう思って突っ込みました」。1−0で迎えた5回無死満塁。ここで打者は二ゴロ。4−2−3と転送される間に二走・梅原渉真が、果敢に本塁をおとしいれた。梅原は、7回にも投ゴロでスキを突いて三塁から生還し、貴重な5点目。「リードはしていたけど、できるだけ点がほしかった。だから突っ込みました」。激走男・梅原は胸を張った。
 「失敗は仕方ない。子供たちには、勇気を持って、思い切ってプレーしなさいと言っている。チャレンジ精神です。楽な試合はなかったけど、一戦一戦、成長してくれました」と目を細めた田所監督。竹花主将は「優勝なんて…。だって1回戦で負けると思ってましたから」と例の調子で笑わせた。フロックで128チームの頂点に立てるわけがない。勝ちに不思議の勝ちなし。勝者になるには、それなりの資格があった。“無欲”と失敗を恐れない“勇気”。この2つが谷端を押し上げた。 (竹下陽二)
 ◆優勝メンバー◆ 

優勝した谷端ジュニアスポーツ少年団の選手ら

(10)竹花慎之佑(0)渡邊海詞(1)田所颯(2)小山隼河(3)熊本陽太(4)坂口慶(5)クーガン瑠空(7)梅原渉真(8)楠瀬正兜(9)相川和貴(11)千田瑛太(12)岩松航平(13)青山拓未(14)小林夏己(15)十原遼汰郎(16)廣川颯大(17)塚本海侍(18)今井昭仁

◆初出場・夏見台アタックス 準V 6年生笑顔の最終戦

準優勝の夏見台アタックスの選手ら

 初出場の夏見台アタックスが大健闘の決勝進出で、銀メダルを獲得した。
 決勝は優勝の谷端に完封負けも、「きょうは力負けです。谷端さんは強かった」と中井勝行監督。「それでも、3回戦以降は、逆転勝ちに次ぐ逆転勝ちで、ここまで来ることができた。選手たちのおかげです」とナインをねぎらった。
 大橋みどりファイターズ(松戸)、新浦安ドリームスター(浦安)とともに、数少ない、千葉県からの参加チームのひとつ。「コロナ禍の春、いろんな大会の開催予定が不透明な中、締め切り間際だった宮本慎也杯に申し込んだんです」と指揮官。「この大会では毎試合のように日替わりヒーローが生まれました。地元では対戦できない、東京や神奈川のチームとも試合ができ、選手たちは多くの経験をさせてもらった。6年生にとっては、きょうの決勝が最後の試合です。感謝しかないですね」
 長谷川航大主将も笑顔だ。「去年は練習もできず、試合も少なかったけど、この大会では決勝まで来ることができました。みんなで集まって朝練習をしたり、しっかり準備をしました。あきらめず、逆転で勝てた試合も多くて、楽しかったです」。試合後は、宮本さんにも声を掛けられ、大田スタジアムでの最終戦を楽しんだ様子だった。 (鈴木秀樹)
  ◆準優勝メンバー◆  
(3)猪野遥斗(10)長谷川航大(8)丸山響(6)碇鼓太朗(1)松原龍之介(7)財津向陽(2)土谷紘睦(5)尾崎湊(9)有田匡伸(0)高橋旺聖(4)碇凜太朗(14)人見一隆(15)齊藤圭太(17)大原雄介(21)山﨑斗真(22)田辺一心(23)中澤塁(27)平田隼大(36)竜崎愛翔(35)岡田拓玖
▽決勝
谷端ジュニアスポーツ少年団
1000303|7
0000000|0
夏見台アタックス
(谷)田所颯、クーガン瑠空、竹花慎之佑−小山隼河
(夏)碇鼓太朗、松原龍之介、碇鼓、土谷紘睦−土谷、碇鼓

◆3位・荒川ジャンプ コメント

3位に入賞した荒川ジャンプの選手ら

 ▽荒川ジャンプ・水梨匠海主将「最後に勝って終わることができて、うれしい。期間の長い大会だったけど、戦っていて楽しかったです」
 ▽同・中川翔太捕手「(決勝打を含む2安打で打線をけん引)緊張せず、ミートを意識して打つことができました。来年はキャプテンなので、ことしを超える成績を残したいです!」

◆4位・目黒ペガサス コメント

4位の目黒ペガサスの選手ら

 ▽目黒ペガサス・吉見英監督「コロナ禍で大会も減っている中、最後まで試合ができてありがたかった。ここまでよく戦ってくれました」
 ▽同・周東希虎主将「3位決定戦でバッティングの実力を出せなかったのが悔しいけど、ここまでチームでまとまって戦えたのはよかったです」
 ▽3位決定戦
荒川ジャンプ
0100010|2
0000100|1
目黒ペガサス
(荒)水梨匠海、原田充稀−中川翔太
(目)水野俊汰、亀井悠代、周東希虎−周東、国分陽稀

◆女子中学選手も応援 来年度、大会開催へ

エキシビションマッチの後、宮本さんを囲んだ城南鵬翔クラブと埼玉スーパースターズの選手ら

 この日は3位決定戦の前に、城南鵬翔クラブ(大田区)と埼玉スーパースターズによる女子中学軟式野球のエキシビションマッチが行われた。
 大会の開催目的に「野球の普及」と「野球人口の増加」を掲げる宮本杯にとって、増えつつある女子学童野球選手の受け皿として、現在、まだ発展途上にある女子中学軟式チームの応援と、その活動環境づくりは、宮本慎也大会会長の願いでもある。
 「野球を始めた女子選手が、中学でも迷わずに続けられるようになってほしい。この大会でも、その応援をしたいと思っています」と宮本さん。来年度には正式な大会としてスタートする方向だという。
(東京中日スポーツ)

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