川口市のいじめ 市教委が初めて元生徒に謝罪 母親は「何一つ解明されていない」

2022年1月6日 22時22分

元男子生徒(手前)に、謝罪した茂呂修平川口市教育長(左から3番目)ら当時の関係者=6日、埼玉県川口市で

埼玉県川口市立中学校の元男子生徒(19)へのいじめに関し、学校や市教育委員会の対応が不適切だったとして市に賠償を命じたさいたま地裁判決が確定したことを受け、同市の茂呂修平市教育長や松崎寛幸元校長ら当時の関係者7人が6日、元生徒宅を訪れて謝罪した。教育長らが元生徒に直接謝罪したのは初めて。
 元生徒は2015年の入学後、サッカー部で会員制交流サイト(SNS)を使った嫌がらせを受けるなどし、長期間の不登校となった。市教委が設置した第3者調査委員会は18年3月にいじめを認定。さいたま地裁は昨年12月、学校や市教委がいじめの「重大事態」として扱わなかったことなどは違法として、市に55万円の支払いを命じる判決を言い渡した。
 茂呂教育長は「判決を重く受け止める。長い間、心身共に相当な負担をかけ、大切な中学校生活が悲しい苦しみの時間となったことをおわびする。学校や教育委員会がうそをついている、このことも真摯に受け止める」と述べた。
 ただ、元生徒が「なぜうそをついたのか」と問い掛けても出席者から明確な答えはなかった。終了後、元生徒の母親森田志歩さんは「謝罪に来たのは一歩前進だが何一つ解明されていない。今後も説明を求める」と話した。(柏崎智子)

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