「類見ない速度で増加している」…首都圏もオミクロン感染急拡大 「まん延防止等重点措置」の適用基準とは

2022年1月6日 21時42分
 全国的に新型コロナの感染再拡大が始まり、首都圏の1都3県でも新規感染者が急増している。沖縄県などは6日、政府にまん延防止等重点措置の適用を要請した。首都圏でも重点措置が必要になりつつある。(池田悌一、原田遼)

◆感染力はデルタ株の2.77倍

 「デルタ株からオミクロン株への置き換わりによる急速な感染拡大に注意する必要がある」。6日の東京都のモニタリング会議で、国立国際医療研究センターの大曲貴夫医師は強い危機感をあらわにした。
 6日の新規感染者数は、東京は641人で、1週間前の約10倍。神奈川、埼玉、千葉の3県はそれぞれ152人、150人、111人で、約3カ月ぶりに100人を超えた。
 オミクロン株が急拡大の一因だ。京都大の西浦博教授(理論疫学)がデンマークのデータを調べたところ、1人が何人に感染させるかを示す実効再生産数はデルタ株の2・77倍。約3日ごとに新規感染者数が倍増する計算で、西浦氏は「類を見ない速度で増加している」と指摘する。
 厚生労働省によると、全国の感染者のうちオミクロン株感染が疑われる人の割合は、2日までの1週間の合計では46%に達した。前週の16%の3倍近くに増えている。

◆重点措置は「レベル3」

 重点措置や緊急事態宣言の目安として、政府は昨年11月、病床の逼迫ひっぱく度合いを重視する感染状況のレベル分類を示した。それ以前のステージ分類では、主な目安を新規感染者数としてきたが、ワクチン接種が進んで重症者が減ったことから変更した。
 レベル分類を提案した政府分科会の尾身茂会長は、入院できずに自宅で亡くなる人が相次いだ第5波の反省から、「医療逼迫が生じない水準に感染を抑えることが重要」と強調する。
 政府のレベルは最低の0から4まで5段階で、都道府県が独自に判断する。都は「3週間後の病床使用率が確保病床数の約20%に到達」「新規感染者の1週間平均が500人」などをレベル2の目安とする。現在はレベル1だとしている。
 レベル3は「一般医療を相当制限しなければ新型コロナ医療への対応ができない状況」で、重点措置を出す目安となる。政府が示す基準の一つは「3週間後に確保病床が入院患者で埋まると推計」される場合だ。

◆適用へ「素早い判断必要」

 厚労省に助言する専門家組織メンバーの釜萢かまやち敏・日本医師会常任理事は6日、都に対する重点措置の適用は「対応能力は高いので、もう少し状況を見てからでもいいのではないか」と指摘した。ただし、オミクロン株の感染スピードを踏まえ、素早い判断が必要になると強調した。

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