<国会バリアフリー>国会議員の移動 誰が負担 介護支援受けられない恐れ

2019年7月30日 02時00分
 重い身体障害がある木村英子、船後靖彦両参院議員が日常利用する介護サービスには、議員活動中は公費負担の対象外となる部分がある。木村氏は八月一日召集の臨時国会に「初登院できる状態にない」と訴える。なぜ利用できないのか。  (木谷孝洋)
 Q 両氏が受ける介護サービスとは。
 A 障害者の日常生活や社会生活を支援するため二〇一三年に施行された障害者総合支援法に基づく「重度訪問介護」制度を利用しています。日常的に介護を必要とする人を対象にヘルパーを派遣し、家事の援助や外出の付き添いなどさまざまな支援を受けられます。自己負担は最大一割で、両氏は二十四時間利用しています。
 Q 何が問題になっているのか。
 A 重度訪問介護での「移動支援」は、買い物や投票など日常的、または社会的な活動に目的が限定されています。国会議員としての「移動」はその目的に該当せず、サービスが打ち切られる恐れがあります。自費で支援を受けようとすると費用が膨大になるため、木村氏は「議員として活動していけるかどうかという壁にぶち当たっている」と話し、参院側に対応を求めています。
 Q なぜ対象外になるの。
 A 〇六年に厚生労働省が出した告示では「通勤や営業活動などの経済活動にかかる外出」は対象外と定めています。個人の経済活動に公費を出すことはそぐわないという理屈です。
 Q 障害者が企業に勤める場合はどうなるのか。
 A 障害者総合支援法とは別に、障害者雇用促進法では、事業主に「必要な施設の整備、援助を行う者の配置、その他の必要な措置を講じなければならない」としており、企業の判断で移動支援の費用を負担するケースもあります。
 Q ならば国会も費用負担できないのか。
 A 国会議員は国会や政党と雇用関係がありません。誰が負担すべきかは、難しい問題です。ただ「国会議員の活動の便益は国会全体が受けるわけだから、参院が負担すべきだ」(国会関係者)という意見もあります。 

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