関係悪化響き韓国便運休増 西日本経済に打撃

2019年7月29日 16時00分
 日本の地方空港と韓国を結ぶ航空路線が、韓国側の判断で運休に追い込まれる例が相次いでいる。韓国経済の減速もあり訪日客が減っていたところへ、両国の関係悪化が追い打ちをかけた格好だ。特に西日本では地理的に近い韓国からの誘客に力を入れている自治体が多く、地域経済への打撃を懸念する声が出ている。
 国土交通省によると、今年の夏ダイヤでは、当初、国内十八の地方空港で二十六の定期路線が主に韓国の航空会社により設定されていた。
 しかし韓国の格安航空会社(LCC)ティーウェイ航空は、五月末の佐賀-大邱(テグ)運休をはじめに、佐賀、熊本、大分との間の計五路線を九月中旬までに順次運休することを決めた。
 韓国では、元徴用工問題や半導体材料の輸出規制強化などを受けて日本への反発が拡大。熊本県は同社から「関係悪化で訪日自粛の動きが広がった」と運休の理由を説明されたといい、県担当者は「問題が長期化しないか不安だ」と話す。
 このほか島根県の出雲空港でも、コリアエクスプレスエアが運航する金浦(ソウル)との間のチャーター便が一部運休となり、宿泊施設や飲食店でキャンセルが出た。昨年に県内で宿泊した外国人の二割近くを韓国人客が占めただけに、県担当者は「今の状況が続くと夏休みシーズンの打撃も大きくなる」と心配する。
 国の推計では、今年一~六月の訪日韓国人客は三百八十六万人で、上半期として五年ぶりに減った。LCCは需要に合わせて路線を頻繁に見直すため、固定的なビジネス客の少ない地方路線は特にあおりを受けやすい。国交省航空局の担当者は「現状では打つ手がない」と話す。

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