ウクライナ情勢で米、ロシアと妥協点探る…軍事演習の制限「合意可能」 9日から直接対話

2022年1月9日 20時05分
 【ワシントン=吉田通夫、モスクワ=小柳悠志】米政府高官は8日、ロシアとの協議を前に電話記者会見し、ウクライナや周辺での軍事演習やミサイル配備を互いに制限することで妥協点を探る考えを示した。一方、ロシアが強く求める北大西洋条約機構(NATO)のウクライナなどへの拡大禁止には「決して同意しない」とあらためて否定。協議が折り合うかは不透明だ。

◆NATO不拡大の保証は拒否

 9~10日は米ロ間で、12日は米欧でつくるNATOとロシア間で協議し、13日にはロシアも参加する欧州安保協力機構(OSCE)の会合が開かれる。
 高官は軍事演習について「規模や範囲を相互に制限する可能性を検討したい」と説明。ミサイル配備の制限も「ロシアが相互に約束するのであれば合意できるかもしれない」と語った。
 一方、ロシアによる過去のウクライナ侵攻や、米国を含む他国の選挙への介入などを列挙し「ロシアと欧州の安全保障について真剣に話し合うには、このような問題を解決しなければならない」と指摘。新たな緊張の火種となっているカザフスタンについても改めて懸念を表明した。
 米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)によると、米国と同盟国はロシアがウクライナ侵攻に踏み切った場合、ロシア金融機関の国際取引からの排除や米国製品の禁輸、ウクライナの反ロシア派への武器提供といった対抗措置を検討している。
 ロシアはウクライナ国境付近に約10万人の軍隊を集結させているとされ、侵攻の懸念が高まっている。米欧に対し、旧ソ連圏や東欧での軍事活動の放棄などを要求しており、リャプコフ外務次官はロシア紙に「われわれは(対話に)厳しく臨む」と語った。

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