<ぱらぱらじっくり 教育に新聞を>タブレット端末とNIE 主体性が大切 血の通った学びを

2022年1月11日 06時55分

ICT(情報通信技術)を活用したNIEについて解説する関口コーディネーター=日本新聞協会作成の公開動画から

 小中学校で子どもたちが使えるようになったタブレット端末を、NIEでどう生かせばいいのか−。先生たちが抱くであろうそんな疑問にこたえようと、元小学校長で日本新聞協会NIEコーディネーターの関口修司さんが解説動画を公開している。動画にどんな思いを込めたのか、聞いてみた。 (東松充憲)
 −紙の新聞ではなくタブレット端末で読むデジタル新聞に利点はありますか?
 検索できるという良さがあります。これまでNIEに取り組む先生や子どもたちの悩みは、ちょうど学びで使いたいときに、欲しい記事がその日の新聞に載っていないことが多い、という点。デジタル新聞なら検索で求める記事を入手できる。NIEとデジタルとの親和性は高いと思う。しかしあえて指摘したいのは「新聞は日常的に読むことが大事だ」ということ。紙面ビューワーもあるので、ぜひ、その「一覧性の良さ」も味わってもらいながら授業で上手に活用してほしいです。
 −タブレットが教室に届き、学びは変化しましたか?
 一人一台ずつ端末を持つことで、個の学びが保障されます。教え方・学び方が、いままでの学習とはまったく違うと感じます。いままでは教える内容を先生が選んで提示していた。これからは子どもが資料を自分なりに集めて学ぶ授業になっていくんだろうなと。まさに主体性が問われる。先生は子どもが主体的に学ぶように持っていくのが仕事になります。
 −心配な点は?
 個の学びを形のうえで共有して画面上で交流をしても、やはりリアルな交流とは違います。学校での学びの基本は対面での話し合いや、やりとりのなかで、より学習を充実させていくことです。そうでないと正直、先生も学校もいらなくなってしまう。学校での学びは血の通ったコミュニケーションで協働する学びです。個の学びとの組み合わせが難しい。
 −書くことの大切さは?
 授業の最初に目標を示すときと、最後のまとめの段階だけでも、ノートを使って手で書くとよいと思います。今後しばらくは、学校現場は急速にデジタルの方向へ針が振れるでしょう。でも、これじゃ駄目だという揺り戻しは絶対あると思います。もともと学習というのは「遠回り」なんだよ、と教えていかなくてはいけない。近道だけの授業になってしまうと、子どもだけじゃなくて先生も駄目になってしまう。そんな気がします。
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◆日本新聞協会の解説動画「NIEはじめの一歩 ICT編」


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