ウクライナ情勢で4時間協議も溝は埋まらず NATOロシア理事会を2年半ぶり開催

2022年1月13日 10時34分
記者会見するNATOのストルテンベルグ事務総長(AP)

記者会見するNATOのストルテンベルグ事務総長(AP)

 【ロンドン=加藤美喜】北大西洋条約機構(NATO)は12日、ロシアが隣国ウクライナ国境付近で軍部隊を増強している問題を巡り、NATOロシア理事会の会合をブリュッセルの本部で約2年半ぶりに開いた。ウクライナ情勢の緊張緩和に向けた協議は4時間に及んだが、溝は埋まらず平行線に終わった。13日にウィーンで開かれる欧州安保協力機構(OSCE)の会合でも協議されるが、対立解消の具体的な打開策は見えていない。
 NATOのストルテンベルグ事務総長は会合後の記者会見で「ロシアとの間には大きな相違があり、乗り越えるのは容易ではない」と説明。ロシアはNATOに対し、ウクライナの加盟を認めず東方不拡大を保証すること、東欧の加盟国から駐留軍を撤退することなどを再度提案したが、NATO側は「加盟の門戸は開かれており、各国それぞれに自国の安全保障体制を選ぶ権利がある」として拒否した。
 ストルテンベルグ氏は一方で、2019年7月以来の会合再開は「前向きなサイン」だとし、双方が協議継続の必要性で一致したとも述べた。現在活動を停止しているモスクワのNATO軍事連絡部などの再開も議題に上ったという。
 NATOロシア理事会は、両者が国際テロ対策などで協調するために02年に設立された共同意思決定機関。しかし、14年のロシアによるクリミア併合以降、会合開催は停滞していた。

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