冷凍・減塩でもおいしく 渋谷の仕出し会社「青山」

2022年1月13日 14時03分

減塩の冷凍弁当を新たに投入した「青山」の池田社長

 「宮内庁御用達の味を食卓へ」と掲げて、仕出し弁当やケータリングを手がける「青山」(東京都渋谷区)は、弁当や総菜の冷凍食品を新たに投入し、再び感染者数が急増した新型コロナ禍に挑む。
 自信作の一つが、減塩タイプの冷凍弁当だ。銀ダラの煮つけ、すき焼きなど7種類をそろえ、塩分は1食あたり1.5グラム前後に抑えた。社長の池田尚弘さん(55)は「減塩とは思えない満足感がある。まず食べていただきたい」と語る。
 開発のきっかけは同社を創業した先代、厚さんの闘病だった。高血圧で厳しい食事制限があったが、亡くなる直前、好きなものを食べたいと訴えた。
 「そこで先代の誕生日に、うちの商品を並べました。うれしそうに食べる姿を今も覚えています」。ならば、食事制限と味わいを両立できるものを提供できないか−。冷凍してもおいしい食材の選別とともに、減塩の弁当開発に向けて試行錯誤を重ねてきた。
 折しもコロナ禍で、イベントでの需要が多い仕出し弁当の販売が激減した。飲食店への協力金にも該当せず、苦境に。補助金を活用して冷凍食品の製造設備を導入し、三越伊勢丹の通信販売サイトで減塩の冷凍弁当の先行販売を始めた。
 「とても好評。ピンチの中にチャンスはある」と池田さん。「大事なのは、商品の先にあるお客さまの笑顔。だから苦しくても、もっとおいしいものを作ろうって思えるんです」
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 本紙は、全国200を超える信用金庫が参加する「よい仕事おこしネットワーク」と連携し、新型コロナ禍にある中小企業や地域の奮闘を随時取り上げます。

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