ロシアと欧米、ウクライナ巡り物別れ…「欧州で戦争の脅威高まっている」

2022年1月14日 19時17分

13日、ウィーンで開かれた欧州安保協力機構(OSCE)会合の記者会見で話すラウ議長=AP

 【モスクワ=小柳悠志、ワシントン=吉田通夫】緊張するウクライナ情勢を巡って9日から13日まで行われた欧米とロシアの高官協議は、互いの主張の隔たりが埋まらないまま終了した。ロシアが軍事的圧力を含め「あらゆる手段を取る」と強硬姿勢を見せる一方、欧米は対話の継続を求めている。
 13日に行われた欧米やロシアが加盟する欧州安保協力機構(OSCE)の会合でも、ロシアはウクライナが北大西洋条約機構(NATO)に将来的に加盟しないよう求めて譲らなかった。ラウOSCE議長(ポーランド外相)は「欧州での戦争の脅威がここ30年でかつてなく高まっている」と懸念を示した。
 米国のカーペンターOSCE大使は13日、オンライン会見で「主権国家に対し、同盟関係を選択する権利を制限することはできない」と述べ、ウクライナのNATO加盟をロシアが止めることはできないとの原則論を繰り返した。脅威を引き起こしているのはNATOやウクライナではなくロシアとも強調した。
 ブリンケン米国務長官は、7日の記者会見で「(欧米が)絶対に受け入れられない要求をリストアップして、相手が応じないと主張して攻撃的な行動を正当化するのは、ロシアのやり方のひとつ」と予想。すでに、ロシアがウクライナ侵攻に踏み切った場合に備えて経済財政やウクライナへの防衛支援といった大規模な対抗措置も準備している。
 米ニューヨーク・タイムズ紙やCNNによると、米側の強硬な対応の背景には、過去の反省がある。2014年にロシアがクリミア半島に侵攻した際、当時のオバマ政権の制裁措置が不十分で、16年の米大統領選への干渉を許した後悔が米政府内にあるという。
 ブリンケン氏は13日の米テレビMSNBCに出演し「ロシアが外交と対話の道を進むことを望む」としつつ「侵略行為を行えば、重大な結果を招く」と警告し続けた。

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