「感染は止める。社会は止めない」どうやって? 小池都知事「新しい情報を見ながら…」<新型コロナ>

2022年1月15日 06時00分

記者会見する東京都の小池百合子知事=14日

 新型コロナウイルスの新変異株「オミクロン株」による感染が急拡大する中、東京都の小池百合子知事が感染防止と社会経済活動を両立させる対策を模索している。昨夏の「第5波」までは飲食店に営業時間短縮を要請し、酒類提供を制限したが、「狙い撃ちだ」と反発も大きかった。知事は「陽性者数が急増する一方で軽症が多いといったオミクロン株の特徴に鑑みながら必要な対策を講じる」と話すが―。(土門哲雄、加藤健太)
 「感染を止める。社会は止めない。二刀流で強敵のオミクロンに打ち勝っていく」。小池知事は14日の定例記者会見で、大リーグで活躍する大谷翔平選手を念頭にこう強調した。
 都は、病床使用率が確保病床の20%でまん延防止等重点措置、50%で緊急事態宣言の要請を検討すると13日に表明した。14日は新規感染者が4051人、病床使用率は17%に達した。重点措置の水準になれば、飲食店への時短や酒類提供制限が視野に入る。
 これまで都に重点措置が出されたのは昨年4月と6~7月の2回。1回目の後には緊急事態宣言が発令され、解除後に2回目の重点措置となった。重点措置では飲食店に時短を要請し、2回目は酒類提供も制限した。それでも感染拡大は防げず、7月中旬には再び緊急事態宣言が出された。
 都は、入院できず自宅療養中の死亡が相次いだ昨夏の第5波の反省から、病床使用率を重視した国のレベルに準じた行動制限の目安を昨年11月に公表。3週間後の病床使用率が20%に達するか7日間平均の新規感染者が500人の「レベル2」段階で飲食店に人数制限を要請、新規感染者700人の「レベル2.5」で時短要請もするとの目安を示していた。14日時点の7日間平均の新規感染者は1950人に上る。
 だが、今回のオミクロン株の流行では、こうした水準を超えても時短要請に踏み切らず、今月11日から会食の人数を1テーブル4人以内とするよう依頼を厳格化するにとどめている。都幹部は「オミクロンの特性を踏まえて基準を見直す必要がある。行動制限を求めても『病床は空いてるじゃないか』と言われたら、協力してもらえない」と打ち明ける。

◆地下鉄ストップ、ごみ収集停滞「東京で起こってもおかしくない」

 小池知事は会見で、オミクロン株の感染者が公共部門でも急増し、地下鉄が止まった米ニューヨークやごみ収集が停滞している英国のような状況が「いつ東京で起こってもおかしくない」と警戒感を表した。
 一方で、感染防止と社会経済活動を両立させる具体策までは踏み込まなかった。飲食店に客足が戻りつつあり、オミクロン株の重症化リスクも不透明な中、飲食店の営業を制限して感染拡大を防ぐ効果を得られるのかと記者に問われると、「まさにいい質問」と応じた。その上で、対策については「専門家の意見や他国の例、新しい情報を見ながら、最も効果のある方法をとりたい」と話すにとどめた。

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