「人殺して切腹しようと考えた」名古屋の17歳少年を現行犯逮捕 東大前で受験生ら刺傷事件 包丁、ナイフ、のこぎりも所持

2022年1月15日 22時11分

受験生らが刺された東京大学試験会場の現場付近を調べる捜査員ら=いずれも15日午前、東京都文京区で(隈崎稔樹撮影)

◆東大目指し勉強も自信失い…

 15日午前8時半ごろ、東京都文京区弥生1の東京大学前の歩道で、大学入学共通テストの受験で訪れていた高校生の男女2人と、男性の3人が刃物で相次いで背中を切り付けられた。警視庁は現場で刃物を持っていた名古屋市内の私立高校2年の少年(17)を殺人未遂容疑で現行犯逮捕した。少年は容疑を認め「医者になるために東大を目指して勉強を続けてきたが、1年ぐらい前から成績が上がらず自信をなくしてしまった」「人を殺して罪悪感を背負って切腹しようと考えた」などと供述しているという。

◆夜行バスで上京、家族は行方不明届け出

 警視庁によると、切り付けられた3人のうち職業不詳の男性(72)=東京都豊島区=は重傷。千葉県市川市の女子高校生(17)と同県浦安市の男子高校生(18)は命に別条はない。少年は3人との面識はなく、無差別に襲ったとみられる。
 現場付近で、試験の警備に当たっていた東大職員の男性2人が「落ち着け」などと少年に迫ったところ、犯行に使ったとみられる包丁(刃渡り12センチ)を投げ捨てた。このほかにナイフと折り畳み式ののこぎりも所持していたが、職員に押収された。
 調べに、少年は「名古屋から、東京に15日朝6時に着く高速バスに乗った」と話している。少年が帰宅しなかったため、家族が14日夜、名古屋市内の警察署に行方不明届を出していた。

規制線が張られた南北線東大前駅

◆最寄り駅の放火も供述

 東京メトロと東京消防庁によると、事件の直前、最寄り駅の東京メトロ南北線東大前駅の構内で爆竹がまかれたり、ぼやが相次ぐ騒ぎがあった。いずれもけが人はいなかった。少年は「東大近くの駅周辺で放火した」という趣旨の供述をしており、警視庁が関連を調べる。
 現場は弥生キャンパスにある農学部の「農正門」前の歩道で、事件当時、大学入学共通テストの受験生が多く歩いていた。切り付けられた男性が約70メートル離れた交番に駆け込み、「刺された」と被害を訴えた。

関連キーワード


おすすめ情報