東大前刺傷の少年、電車内で液体使い放火計画? 「うまくいかなかった」、現場には「火炎瓶」

2022年1月16日 20時01分

東大弥生キャンパス前に残された殺人未遂で逮捕された少年の所持品とみられるかばんと束ねられた栄養ドリンクの瓶

 東京大学弥生キャンパス(東京都文京区)前の路上で15日、大学入学共通テストの受験生ら3人が刃物で刺され負傷した事件で、殺人未遂容疑で逮捕された名古屋市の少年(17)が「電車内で火を付けようとしたが、うまくいかなかった」と供述していることが、警視庁への取材で分かった。東京メトロ南北線の電車内で、可燃性とみられる液体が染み込んだリュックサックなどが見つかっており、同庁は少年が放火を試みた後、放置したとみて調べる。
 警視庁は16日、少年の自宅を家宅捜索した。
 警視庁によると、刺傷事件の直前、現場に近い南北線東大前駅構内では、改札付近など少なくとも8カ所でぼやがあった。同駅の防犯カメラには、少年とみられる人物が着火剤を使う場面が写っていた。同じころ、南北線の車内で、液体が染み込んだリュックサックやペットボトル2本が見つかった。液体は可燃性だという。同庁は、少年が電車内で放火しようとした後、東大前駅構内で火を付けたとみている。
 少年は東大前駅の出口付近から東大農学部などが入る弥生キャンパスの「農正門」までの間で、職業不詳の男性(72)、受験生の女子高校生(17)、男子高校生(18)の順に包丁で刺した。刺された男性(72)が門から約70メートル離れた交番に駆け込み、被害を訴えた。
 少年が現場で取り押さえられた際、残された黒色のバッグの中には、着火剤のほか、500ミリリットルのペットボトル3本や190ミリリットルの瓶8個が入っていた。中身の液体は可燃性だという。近くには、栄養ドリンクの瓶を3本ずつゴムで束ね、着火剤を突っ込んだ「火炎瓶」のようなものも残されていた。

◆少年の父親「心より申し訳なくおわび」

 殺人未遂容疑で逮捕された少年(17)の父親が16日、弁護士を通じてコメントを公表した。
 「このたびは、世間をお騒がせしまして、誠に申し訳ございません。被害にあわれましたご本人さまには、心より申し訳なくおわび申し上げます。一日も早いご回復をお祈り申し上げますとともに、ご家族、ご関係者の方々にも併せておわび申し上げます」とした。その上で、現在、警察による捜査段階で、この件に関して行動を控えるよう言われているとし「被害者さまへのおわびにもお伺いできず、心苦しい限りです。このたびは誠に申し訳ございませんでした」と結んでいる。

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