NEXCO調査報告書に専門家が疑問符 東京・調布陥没 「気泡剤の使用が主因」指摘も

2022年1月18日 06時00分
住民らが開いたシンポジウムで語る専門家ら=17日、東京都調布市で

住民らが開いたシンポジウムで語る専門家ら=17日、東京都調布市で

 東京外郭環状道路(外環道)のトンネル工事に伴い、ルート上にある東京都調布市の住宅街で陥没や空洞が生じた事故で、被害者らでつくる住民団体は17日、市内で「外環問題を考える緊急シンポジウム」を開いた。出席した複数の専門家は「(シールドマシンによるトンネル掘削時に)使用されたシェービングクリーム状の気泡剤の使用が地盤を緩めた主因だ」と主張した。
 谷本親伯ちかおさ大阪大名誉教授(トンネル工学)や浅岡顕名古屋大名誉教授(地盤工学)ら専門家らが登壇した。専門家の意見の総括として、調布の陥没現場付近の2基を除くシールドマシン5基を再稼働させる際には「工事再開に向け、気泡剤の使用を止め、(鉱物系の)ベントナイトを使用せよ」と提言した。

◆シールドマシン振動「震度4相当」

 浅岡名誉教授はシールドマシンによる振動の大きさが「計算によると、地表面では瞬間的に震度4相当あった」との推測を発表した。これは「震度0相当」とした東日本高速の推定と大きな乖離かいりがある。
 東日本高速道路(NEXCO東日本)の有識者委員会(小泉淳委員長)が昨年まとめた調査報告に対し、専門家の総括では「信ぴょう性は薄い」と真っ向から批判した。谷本名誉教授は、東日本高速のまとめた調査報告に専門家から異論が出にくい背景に「土木分野の人間は公共事業に関係し、発注者側の意向を無視すると仕事ができなくなるのでちゅうちょする」と指摘した。(花井勝規)

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