ネズミはどうやら仲間思いらしい。海外での研究によると、仲間…

2022年1月19日 07時06分
 ネズミはどうやら仲間思いらしい。海外での研究によると、仲間のネズミが閉じこめられているのを見れば、救出しようと試みるそうだ▼エサを見せた場合でも、仲間の救出を優先する傾向があるようで、何の得がなくても、仲間を救うとはまるで小さなヒーローである。人間でいう共感力や優しさのようなものが備わっているのか▼人間に対してもネズミが同じ仲間だと思ってくれているわけではないだろうが、その体長七〇センチのネズミは間違いなく大勢の人間を救ってくれた。アフリカオニネズミの「マガワ」が死んだそうだ。八歳。別名は「ヒーロー・ラット(ネズミ)」。内戦時代の地雷が大量に埋められたままのカンボジアで地雷捜しに貢献した▼訓練によって爆発物の化学物質をかぎ分けることができた。体重の軽さのおかげで地雷の上を走っても爆発しないそうで、昨年引退するまでの五年間に百個を超える地雷や爆発物を見つけたというから、驚く▼人間なら四日はかかる、テニスコートほどの範囲の捜索がマガワなら三十分。どんなに心強いヒーローだったことだろう▼こうしたネズミはカンボジアのほかアンゴラ、モザンビークなどでも活躍していると聞く。人間の争いの後始末をネズミが手伝っている。仲間思いのネズミならどうして人が人を傷つける道具を埋めたのとクビをかしげながらの作業かもしれない。

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