お香作り 自分だけの「匂い袋」

2022年1月19日 07時22分

香原料それぞれに適量がある。アドバイスをもとに、自分好みの組み合わせで調香

 「お香を習う」と言えば、香りを「聞く」(感覚を研ぎ澄ましてかぐ)香道を連想する。しかし今回は「作る」を体験。「JAPANお香エッセンス協会」(東京都中央区)が開催する「月一お香づくり教室」に参加してみた。
 講師は同協会代表の如月香未(きさらぎこうみ)さん(51)。如月さんは香原料販売会社を通じて香司(調合から仕上げまで担う香のスペシャリスト)の資格を取得。2012年から香司育成を始め、14年に協会設立。これまでに教室やイベント等で、1000人以上に教えてきた。

講師の如月香未さん

 教室では線香、練香(ねりこう)など8種類を学べる。記者は「匂い袋」「文香(ふみこう)」に挑戦。匂い袋はおなじみの形。和紙で包んだ文香は、手紙に添えるもの。名刺入れや財布にしのばせている人も多いという。
 教室ではまず、如月さんがお香の歴史にふれつつ、香原料の特徴を説明。香原料とは木の枝や根、樹脂、花などを乾燥させ、刻んだり粉末状にしたりしたもの。古典的な香りから、カレーを思い出す香り、菊の花の香りなどさまざまだ。
 次にテーマを決めて調香する。記者は「ほのかに甘い花のような香り」を目指した。使った香原料は白檀(びゃくだん)、丁子(ちょうじ)、桂皮(けいひ)、山奈(さんな)など11種類。シェーカーに1種類加えるごとにシェーク。摩擦熱で香りを立たせるためだ。調合に迷っても如月さんがアドバイスしてくれるので安心。あとは好きな袋や和紙で包んで完成。参加者全員で香りを「聞く」。同じ香原料でも量の違いで個性が出る。だからこそ、自分の香りに愛着が持てた。

完成品。手前が匂い袋。奥の和紙で包んだものが文香

 「お香は鑑真和上が調合法を日本に伝えて以来、仏教と深く関わり、供養と浄化に使われました。戦国武将が戦場へ出るマナーとして香をたきしめた逸話もあり、歴史好きの男性も興味を持たれます。技術だけでなく魂に響く香の神髄を伝えたいと思っています」(如月さん)
 歴史、精神性、マナー…ほかの趣味の世界も、香りとともに広がりそうだ。 (村手久枝)
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 「月一お香づくり教室」は完全予約制。参加費1回6600円。公式サイト、フェイスブックなどでも情報発信中。問い合わせは(電)03・5931・7170

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