標高も誤り、防衛相謝罪 秋田イージス調査

2019年6月19日 02時00分

衆院安全保障委で答弁する岩屋防衛相=18日、国会で

 地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」配備計画を巡り、陸上自衛隊新屋演習場(秋田市)を「適地」とした防衛省調査で、一つの山の標高を実際より三メートル低く誤表記していたことが分かった。岩屋毅防衛相が十八日の記者会見で明らかにした。同省の調査のずさんさが改めて浮き彫りになった。岩屋氏はその後の衆院安全保障委員会で、地元への説明資料に津波対策の必要性を記載しなかった不手際について「大きな反省点だ」と陳謝した。
 標高が間違っていたのは、秋田県男鹿市の国有地からレーダーの電波を遮るとされた「本山(ほんざん)」。同市の国有地は、新屋演習場選定の過程で検討対象となった場所の一つだった。岩屋氏は「誠に申し訳ない。あってはならないことだ」と謝罪し、十七日に設置した整備推進本部で再発防止に取り組む考えを示した。十九日に初会合を開く。
 調査では、米グーグルの衛星写真を利用したサービス「グーグルアース」を地図データとして使用。担当者が山頂を指し示す場所を勘違いし、標高七一二メートルと表示された地点の数値をそのまま記載したという。実際の標高は七一五メートルだった。
 岩屋氏は衆院安保委で、新屋演習場へ配備する場合、津波対策のため土地のかさ上げが前提となるとの認識を示した。立憲民主党の本多平直氏への答弁。
 一方、岩屋氏は参院外交防衛委で、一般の市民が施設内に立ち入ることがないよう、安全確保の観点から警備に万全を期す考えを表明した。
 岩屋氏は、出力最大のレーダーから五十メートルの場所に十分間、妊婦や子どもがいた場合について「体温が上昇する可能性があり、体に異変が生じる恐れがある」と話した。立民の白真勲氏への答弁。ただ防衛省幹部は「一般の方が、そこまでレーダー施設に近づくことはあり得ない」としている。
<イージス・アショア> イージス艦と同様のレーダーやミサイル発射装置で構成する地上配備型の弾道ミサイル迎撃システム。陸地にあるためイージス艦と比べ常時警戒が容易で、部隊の負担軽減につながるとされる。政府は2基を導入する予定で、陸上自衛隊の新屋演習場(秋田市)とむつみ演習場(山口県萩市、阿武町)が配備候補地。5月に秋田県に通知した調査結果で複数のミスが発覚するなど防衛省の不手際が相次いだ。

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