同日選見送り論 強まる 政府・与党 会期延長せず

2019年6月11日 02時00分
 安倍晋三首相が、夏の参院選に合わせて衆院を解散する衆参同日選を見送るとの見方が十日、政府・与党内で強まった。内閣支持率が堅調で、参院選単独でも与党は有利に戦えるという理由からだ。二十六日が会期末の今国会を延長せず、参院選は七月四日公示、二十一日投開票で実施される見通し。消費税率10%への引き上げも予定通り十月に行う方針だ。 (新開浩)
 夏の参院選は、自民党が六十五議席を得て大勝した二〇一三年参院選で当選した議員が改選を迎える。自民議席の反動減に歯止めをかけるため、首相が、衆院議員の後援組織がフル稼働する衆参同日選に踏み切るとの観測が政府・与党内で流れていた。
 だが、共同通信社の五月の世論調査では、内閣支持率は50・5%と安定。参院選の比例代表で投票する政党も自民党が38・2%と、立憲民主党の11・2%を引き離した。
 衆参両院では自民、公明の与党と日本維新の会などの勢力で、改憲の国会発議に必要な三分の二以上の議席を占める。解散に踏み切れば、衆院で三分の二を割るリスクもあり、政府・与党内では「同日選は必要ない」(自民党関係者)との判断が強まった。
 首相は十日の自民党役員会で、公的年金以外に夫婦で老後に二千万円の蓄えが必要とした金融庁審議会の試算を巡り「(〇七年参院選で争点化した)消えた年金のような印象になったら参院選にも影響が出る」と指摘した。こうした首相の懸念も、見送り論が強まる背景になったとみられる。
 首相は十二日からのイラン訪問や、十九日に想定される今国会初の党首討論、野党による内閣不信任決議案提出の動きなどを踏まえて最終判断する。

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