聖マリで5G活用、実証実験 チーム医療の進歩に期待 川崎市長ら視察

2022年1月21日 07時25分

患者の処置室の映像情報を外の医師らがモニターで共有する実証実験を視察する福田市長(右から2人目)ら

 高速大容量の第五世代(5G)移動通信システムを特定エリアで扱える「ローカル5G」を医療現場に活用する実証実験が二十日、聖マリアンナ医科大学(川崎市宮前区)で公開された。模擬患者の処置に当たる救急医が、装着したカメラで患部などを撮影。その映像をリアルタイムで別の場所にいる専門医や技師らが共有し、治療方針の決定に役立てた。
 実験は、総務省が公募したローカル5Gによる社会課題の解決を図る開発実証に昨年八月に採択。同医大、トランスコスモス社(東京)、NTTドコモ、川崎市の四者が参画している。
 この日は、交通事故で肝臓や肋骨(ろっこつ)を損傷した重傷の患者が搬送されたと想定。処置室に設けられた三六〇度カメラや医師が装着したメガネ型端末「スマートグラス」で撮影した患者のけがの様子やコンピューター断層撮影(CT)画像を、別室で脳外科医や整形外科医が共有。患者の状況について話し合い、大まかな治療方針を決めていった。

カメラの付いたスマートグラスを装着し模擬患者の処置に当たる救命医(左)=いずれも川崎市宮前区で

 同医大デジタルヘルス共創センターの松本純一副センター長は「視覚情報の共有によって医療の効率化だけでなく高度化も果たし、現場の働き方改革につなげたい。コロナのような感染症でも患者との接触を減らし、少ない人数で診療の質を保てる」と話した。
 視察した福田紀彦市長は「鮮明な画像を複数の場所で専門医が共有。チーム医療の進歩に寄与するのではないか」と期待した。実証実験は三月まで。ローカル5Gの有用性について参加スタッフにアンケートを行い、国に報告書を提出するという。(安藤恭子)

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