都内の自宅療養者が2万人超、「悪化のサイン」見逃さずに119番を 唇が紫色、急に息苦しく、胸に痛み…

2022年1月22日 06時00分

自宅療養中の大学生が健康観察で使用しているパルスオキシメーター

 東京都内の新型コロナウイルス感染者の自宅療養者は21日、2万3270人になった。2万人超えは昨年9月2日以来。第5波のように、自宅療養中に容体が急変して亡くなる人は今のところいないが、油断はできない。自宅療養者を診る医師は「呼吸困難などがあればためらわずに119番を」と呼び掛ける。(原田遼)

◆重症化の不安は尽きない

 21日時点で、入院患者と自宅・宿泊療養者、入院調整中を含め、都内の感染者は計約4万8000人。入院患者は2204人で、そのうち重症患者は11人。今月の新規感染者のうち1割弱を無症状の人が占める。
 現在、自宅療養者約100人の健康観察をする「目黒の大鳥神社前クリニック」(目黒区)の北村直人院長によると、今月に入って、新型コロナの症状が悪化して入院が必要になった自宅療養者はいない。
 ただし、懸念はある。19日に「せきが止まらない」と訴えた4人を往診した。せき止め薬の処方などで済んだが、「今後、高齢者や持病のある自宅療養者が増えてきたら、重症化する人が出てくるかもしれない」と不安視する。

◆既に逼迫する「健康観察」

 自宅療養者の健康観察は本来、保健所の仕事だが、第6波では、一部を地域の診療所が担う。感染者急増に備えたもので、都が昨年末、約1200の「協力医療機関」と契約した。健康観察はほか、都の自宅療養者「フォローアップセンター」にも委託されている。
 診療所による健康観察は既に逼迫ひっぱくしている。北村院長によると、自宅療養者の急増で既に、日々の電話連絡やネットを通じて送られてくる症状チェックに忙殺されている。一般診療に支障がでかねず、「今が限界。これ以上の人数の健康観察はできない」と明かす。

◆悪化時はためらわず連絡、通報を

 現状を踏まえ、都防疫・情報管理課は「日々の電話連絡は重症化リスクの高い療養者だけに絞ってもよい」とする。実際、19日に感染が判明した大学生の男性には、電話連絡が1度もないという。男性は「38.7度の熱が出た日もあり、毎日連絡をくれた方が安心する」と言うが、電話連絡がない以上、症状の変化によっては自身で119番などの判断が必要となる。
 「せきがひどい」「発熱が続く」「経験したことのない倦怠感」があった場合、診療所や保健所、フォローアップセンターにただちに連絡する。「唇が紫に変色」「急に息苦しくなった」「胸の痛みがある」といった症状があった時は、迷わずに救急車を呼んでほしいと都は呼び掛ける。
 また、都から貸与されるパルスオキシメーターで定期的に血中酸素濃度を測り、93%以下なら保健所やかかりつけ医に連絡し、90%以下ならただちに救急車を呼ぶ。感染者急増で、一部で貸与が遅れており、パルスオキシメーターが届かない場合は、地元の保健所に問い合わせが必要だ。
 また、家庭内感染を防ぐために「部屋を分ける」「世話をする人を限定する」「共用部分を消毒する」ことを都は呼びかけている。

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