日ロ首脳、29日会談 外相合意 平和条約に進展なし

2019年6月1日 02時00分
 河野太郎外相は三十一日、ロシアのラブロフ外相と東京都内で会談し、北方領土問題を含む平和条約締結交渉を行った。日ロ首脳会談は六月二十九日、大阪市での二十カ国・地域(G20)首脳会合後に開催することで大筋合意したものの、目立った進展はなかった。北方四島での共同経済活動に関する局長級協議を同月十一日に都内で行うことも決め、首脳会談前の調整を進めることを確認した。 (大杉はるか)
 両外相は平和条約締結後に歯舞(はぼまい)・色丹(しこたん)両島を引き渡すとした「日ソ共同宣言」(一九五六年)を基礎に交渉しており、会談は今年四回目。三十一日の会談でも北方四島の領有を巡る主張は平行線だった。
 会談後の共同記者発表で、河野氏は「乗り越えるべき課題の輪郭は明確になってきている」と説明。「外相間の緊密な接触が、条約締結の推進力になっている」とも強調した。一方、ラブロフ氏は「交渉が活発化しても、接点が多く出てきたわけではない」と交渉が進んでいないことを明らかにした。四島をロシア領と認めなければ「(交渉は)進めない」とも語った。
 北方四島での共同経済活動については、安倍晋三首相とプーチン大統領が二〇一六年十二月の会談で「平和条約締結に向けた一歩」と位置付けた。だが、どちらかの法制度を適用するかは、その国の領有を認めることにつながるため、経済活動は実施できずにいる。法的課題をクリアするための課長級協議も、今年五月にようやく始まった。
 ラブロフ氏は四島の経済発展につながる共同経済活動には積極的で、三十一日の共同記者発表でも「交渉がテンポよく進んでいる。首脳会談前に成果を提示できればと思う」と語った。両国民の往来を増やすため、ビザ(査証)免除の拡大についても重ねて要求した。

会談終了後の共同記者発表(右)河野外相(左)ラブロフ外相=31日午後、東京都港区で(代表撮影)

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