農業白書 ロボットやAIの活用期待 和牛の遺伝子保護検討

2019年5月28日 16時00分
 政府は二十八日、二〇一八年度版の「農業白書(食料・農業・農村の動向)」を閣議決定した。農業の現場でロボットや人工知能(AI)などの最新技術を活用する「スマート農業」の導入が進んでいることを紹介。「生産性の向上や規模拡大、新規就農者への技術継承も実現できる」として、農業を巡る課題解決の切り札と位置付けた。昨年の自然災害による農林水産関係の被害額は五千六百七十九億円に上り、東日本大震災のあった一一年に次いで、過去十年で二番目に多いとした。
 白書では実用化している新技術として、無人で農作業をする自動走行トラクターや自動で水田の水位を管理できるシステム、リモコンで操作でき傾斜地にも対応した草刈り機、無人の茶摘みロボットなどを挙げた。労働力不足の解決策としてのスマート農業に期待を込めた。
 また、熟練農家の持つ「匠(たくみ)の技」を絶やさずに後継者に伝えるため、ミカンの栽培方法などをデータとして保存し、新規就農者がノウハウを学べるシステムなどを紹介した。昨年、和牛の遺伝子や受精卵が不正に中国に持ち出された事案については、流通方法や知的財産としての保護策を検討しているとした。
 障害者らの農業参加を意味する「農福連携」についても特集した。労働力確保に加え「障害者の自信や生きがいを創出し、社会参画を促すことができる」として意義を強調した。

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