熱海富士 十両昇進確実に 郷里・熱海の「希望の光」に 母・武井奈緒さん「これからがスタート」

2022年1月24日 07時33分

勝ち越しを決め、感極まった表情の熱海富士=22日、両国国技館で

 大相撲の西幕下筆頭で、熱海市出身の熱海富士(19)=本名・武井朔太郎、伊勢ケ浜部屋=が二十二日にあった大相撲初場所(東京・両国国技館)の十四日目に勝ち越し、来場所の十両昇進を確実にした。土石流災害があった郷里を思いやる力士の大きな一勝に、ゆかりの人たちは「希望の光」と喜んだ。(山中正義、山手涼馬、大橋貴史)
 「(熱海富士の)活躍は一つの光であり希望。(市立)熱海中学校の卒業生として誇らしい」と喜んだのは熱海中時代、美術の授業を担当した吉留一将(かずのぶ)教諭(54)。
 熱海富士が美術の授業で、相撲を題材に粘土の作品を作ったエピソードを後輩生徒に紹介するなどして応援してきた。「めきめきと力を付けている。これからも、どんどん活躍してほしい」と期待した。
 熱海市立第二小六年の時に社会の授業を担当した熱海中の坂本貴一校長も「夢を持って取り組み、活躍する姿は子どもたちの目標にもなる」とたたえた。
 市内の職場で観戦した熱海富士の母、武井奈緒さん(42)も「良かった。本当に安心した。たくさんの人に喜んでもらえてうれしい」と声を弾ませた。初の三連敗を喫するなど、上位の壁に苦しんだ今場所。奈緒さんは孝行息子をねぎらいつつも「これからがスタート。活躍が少しでも熱海の励みになれば」と願った。
 新十両となれば、年六場所制となった一九五八年以降、初土俵から所要八場所での昇進は、歴代七位タイのスピード出世(幕下付け出しを除く)。期待の星を三年間指導した飛龍高相撲部(沼津市)の栗原大介監督(45)は「立ち合いの甘さなど、技術的にはまだまだ」と注文を付けつつも「当時から関取になる強い気持ちがあった。幕内上位や三役も狙ってほしい」と目を細めた。
 同じ伊勢ケ浜部屋の西十両八枚目の焼津市出身、翠富士(みどりふじ)(25)も九勝六敗の好成績。春場所での県勢の活躍、飛躍が期待される。県相撲連盟の下村勝彦会長(79)は「攻めの翠富士と守りの熱海富士、異なる個性の活躍が今から楽しみ」と話した。

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