サッカー強豪の藤枝東高で規定違反14年以上 県外生徒巡り、校長「グレーと言われるとグレー」

2022年1月25日 06時00分

◆県外生徒受け入れ違反、三重県では制度変更

 今回と同様の事例は、2017年4月に三重県でも発覚した。「保護者の県内居住」を条件とする県教委の規則に違反し、サッカー強豪の四日市中央工業など県立のスポーツ強豪校が県外生徒を受け入れていた。県教委は有識者検討会で協議し、19年4月の入学から県外生徒を受け入れるよう制度を変更した。
 県教委の当時の調査では、違反状態にある生徒は8校の116人。静岡県と同様、保護者が就業予定証明書やアパート賃貸契約書の提出義務があった。ただ保護者の多くは出願時に「合格後は子どもと転居予定」と届けながら、実際には引っ越さなかった。県教委も入学後に確認する仕組みがなく、こうした状態が20年以上続いていた。
 検討会は地域活性化や教育面を踏まえ、県外生徒の受け入れを容認。スポーツ強化指定校や小規模校など計17校で、19年度から受け入れた。それまでは下宿先の管理人を保証人にし、学校と県教委に届けるなどの暫定措置を取った。
 三重県の検討会長を務めた三重大の山田康彦特任教授(教育学)は「当時は、学校が責任を持って生徒を預かる体制から逸脱した実態があった。最も大事なのは生徒の安全、安心の確保だ」と指摘。「高校の活性化と県内中学生の進路保証をどう両立するか検討し、結論を出した」と話した。

◆制度保障なく一人暮らし、非常に危うい

 部活動の事情に詳しい名古屋大の内田良准教授(教育社会学)の話 制度的保障のない中、未成年を一人暮らしさせている現状は安全上、非常に危うい異常な状態だ。学校として一人暮らしせざるを得ない状況と知りながら、居住の管理をしていないのは問題。県教委には学校を管理指導する責任があり「知らなかった」では済まされない。早急に対策するべきだ。
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