学んで遊んで笑おう 芸人が子どもの居場所づくり 漫才コンテストも!

2022年1月25日 06時34分

子どもたちとゲームをする現役お笑い芸人のピンボケたろうさん(左)、「ニュークレープ」の田辺洋さん(中央)

 お笑い芸人が、子どもたちに勉強を教えたり遊び相手になる児童支援団体が中野区で活動している。メンバーの多くが保育士や教員免許を持つ子ども好き。今月十日には小学生の漫才コンテストを企画。笑いを通じて子どもたちの居場所づくりに貢献している。
 「ゲームやろうよー」「いいけど、マジで勝つよ」。漢字の宿題を終えた子どもが、お笑いコンビ「ザ・パーフェクト」のピンボケたろうさん(32)にせがむ。「手加減しないからな」と漫才の時には見せない真剣な表情を見せる。
 児童支援団体「わくわくわらっぴー」の学習支援教室では、ピンボケさんのほか、お笑いトリオ「ニュークレープ」の「リーダー」こと田辺洋さん(36)、元芸人の石本龍平さん(33)らが、四人の小学生に勉強を教えたり、ゲームを楽しんでいた。
 七人いるスタッフは、現役のお笑い芸人や元芸人。数年前、田辺さんが子どもと関わる活動がしたいと、団体代表で、知人の平田涼子さん(40)に相談したのがきっかけ。
 「自分も子どもが好きだが、周りには保育士など資格を持っている芸人もいた。せっかくならその資格を生かした活動ができないかと思った」と、田辺さんが知り合いの芸人に声を掛けた。

子どもたちの漫才の練習にアドバイスをする田辺さん(左)=いずれも中野区で

 お笑いが好きで、若手芸人のマネジメント経験もある平田さんも「子ども相手でも本気で笑わせる芸人さんなら、子どもも喜ぶ居場所ができる」と話す。
 昨春、区内のNPO法人が運営する学習支援教室がコロナ禍で閉鎖すると聞き、わくわくわらっぴーを立ち上げ、教室を引き継いだ。
 毎週月曜と木曜日の学習支援のほか、月曜日は親子食堂も開き、子どもたちを食の面でもサポート。
 「コロナ禍で学校でも家庭でも自由に遊べない子どもが増えている。ここでは声を出して思い切り遊んでほしい」と平田さん。
 スタッフの芸人はそれぞれ芸能事務所に所属し、団体の活動は事務所から許可を得ている。お笑いが本業なので、活動が終わってから都内のライブ会場に向かうこともある。
 「プリンセス金魚」みんなのたかみちさん(37)は「子どもたちの素直な反応にはいつも驚かされる」と活動を楽しんでいる。「子ども番組に出る時は、ここでネタを見せて伝わるか確認することもある。分かりにくいところは変えたりすることもあります」

中野区内で開かれた漫才コンテスト

 子どもたちに笑いを知ってもらいたいと、今月十日には「中野区子ども漫才Only−1コンテスト」を企画した。六組の小学生が昨年十一月から田辺さんらの指導を受け、ネタづくりに励んだ。
 本番では、兄弟や友人と軽妙なやりとりを繰り広げ会場を大いに盛り上げた。
 小学四年生の関根新汰君(9つ)は「緊張した。せりふを忘れたけど最後までできて楽しかった」と笑顔だった。五年後には全国大会開催を目指す。
 「子どもたちの秘密基地のような場所にしたい」と意気込む田辺さん。「親や先生以外に楽しい大人がいると知ってほしいし、笑いの力で子どもを元気づけたい」

漫才コンテストに出場した双子の小学生

 問い合わせは、わくわくわらっぴーの電子メール=wakuwakuwarappy@gmail.com=へ。
 文・砂上麻子/写真・佐藤哲紀、砂上麻子
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