【全文】五輪番組字幕問題、NHKが説明を一転 「放送前に確認していなかった」と島田角栄さんに謝罪

2022年1月25日 11時00分
NHK放送センター

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 NHKが昨年末に放送した番組「河瀬直美が見つめた東京五輪」で、五輪反対デモの参加者が金銭をもらって動員されたとする裏付けのない内容の字幕が流された問題を巡り、NHKは24日、これまでの説明を一転し、放送前に字幕の内容を出演者の島田角栄さんに確認していなかったと明らかにした。

◆「誤解を与えるもので訂正する」

 この番組は、五輪公式映画で総監督を務める河瀬直美さんら撮影スタッフにNHKが密着取材した内容。島田さんが匿名の男性をインタビューしている場面で「五輪反対デモに参加しているという男性」「実はお金をもらって動員されていると打ち明けた」という字幕が付けられた。放送後に抗議が殺到したことを受け、NHKが再度事実確認したところ、男性が東京五輪反対デモに参加したかどうかを確認していなかったことが判明した。
 NHKは19日、問題となった字幕の内容を放送前に島田さんに確認したとする主旨の説明をしたが、島田さんが「放送前に事前確認はなかった」と抗議。これを受け、NHKは「番組の制作過程で取材対象者の島田さんらに連絡を取ることはあったが、字幕の内容について島田さんに確認したという事実はない」と従来の説明を撤回。19日の会見での説明は「誤解を与えるもので訂正する」とし、島田さんに謝罪したことも明らかにした。

◆事前に素材視聴?「男性は含まれてない」

 また、番組内では島田さんが河瀬さんに素材映像を見せている場面があり、河瀬さんが取っているメモには「パンクshop店主」「町の変なオヤジ」などと取材対象者を羅列したと読み取れる記述が映っている。
 NHKによると、問題となった字幕の内容などを河瀬さんが放送前に見ていたのではという問い合わせがあるというが、これについてNHKは「局内関係者以外が試写などに立ち会うことは禁じており、今回もそのような事実はない」とし、島田さんが河瀬さんに素材映像を見せている場面についても「この素材映像に(問題の字幕が付けられた)男性は含まれていないと認識している」と説明している。
 NHKは同日、この番組の制作過程で必要な事実確認を怠っていたとし、松坂千尋専務理事を責任者とする「BS1スペシャル調査チーム」を設置したと発表した。
▶次ページ 【全文】NHKが発表した謝罪文
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