岸田首相「あらゆる選択肢排除しない」 敵基地攻撃能力どうなる? 国家安保戦略改定の議論始まる

2022年1月27日 06時00分
 政府は26日、外交・防衛政策の長期指針「国家安全保障戦略」と、防衛計画の大綱、中期防衛力整備計画(中期防)の3文書の改定に向けた本格的な議論を開始した。中国や北朝鮮のミサイル開発の進展などを踏まえ、年内をめどに防衛体制のあり方を見直す。相手国領域内でミサイル発射を阻止する敵基地攻撃能力の保有を巡る議論が最大の焦点。日本が他国領域への攻撃を前提とする装備を導入することになれば、憲法の専守防衛に基づく安保政策の基本方針は大きく変容する。
 この日は安保・防衛分野の有識者から意見を聞く会合を初開催し、森本敏元防衛相と、国家安全保障局長を務めた谷内正太郎、北村滋両氏を招いた。政府側は秋葉剛男現局長や外務、防衛両省幹部らが出席し、敵基地攻撃能力や経済安全保障について意見交換した。

26日、衆院予算委で答弁する岸田文雄首相

 
 岸田文雄首相は26日の衆院予算委員会で「ミサイル迎撃能力の向上だけでなく、敵基地攻撃能力を含めあらゆる選択肢を排除せず、現実的に検討していきたい」と強調。共産党の穀田恵二氏が、他国を武力で守る集団的自衛権として敵基地攻撃能力を使えるかについては「武力行使が(安保関連法が定める)要件に基づいて行われるのは、どんな事態であっても変わらない」と述べ、行使できるとの認識を示した。
 国家安保戦略はおおむね10年間の外交・防衛の基本方針と包括的な戦略を定めた文書で、第2次安倍政権が2013年に初めて策定した。首相は防衛大綱、中期防と合わせ、22年中に改定すると表明。歴代内閣が憲法上は可能としながら、政策判断として保有を否定していた敵基地攻撃能力も検討する考えを示している。(川田篤志)

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