全国初、自分で検査し「自主療養」 神奈川県が28日から 軽症の6~49歳 食事調達は自己責任に<新型コロナ>

2022年1月27日 07時58分

神奈川県庁

 神奈川県は26日、医師の診断と確定検査を経ず、抗原検査キットなどで新型コロナウイルスの感染を自分で判断して療養する「自主療養」を28日から始めることを決めた。自主療養者には無料通信アプリ「LINE」などで県から安否確認の連絡はあるが、健康管理や食事の調達は自己責任になる。県によると、全国で初めての取り組み。
 黒岩祐治知事は「自主療養は強制ではない」としつつ、「病床が逼迫(ひっぱく)する前に対応を急いだ」と述べた。(志村彰太)

◆背景に医療機関の逼迫

 新型コロナウイルスの感染が急拡大する中、神奈川県は26日、感染を医師の診断を経ずにセルフチェックで判断して療養に入る「自主療養」の仕組みを28日から開始すると決めた。医療機関の業務逼迫などが理由。自宅療養者への支援も簡略化する。また、緊急酸素投与センターを2月1日から稼働することも発表した。
 自主療養の対象は、6〜49歳の基礎疾患がなく肥満や妊婦ではない軽症者。医療機関で確定検査する道も残し、感染者の選択に任せる。県によると、オミクロン株は肺炎を伴わない軽症が多い。県の調査では医療機関の6割が軽症者の確定検査などに追われ、「業務が逼迫している」と答えた。全国的な抗原検査キット不足も背景にある。
 自主療養者は、県のシステムに氏名や生年月日、発症日、基礎疾患の有無を入力。検査結果を示すキットの画像を添付すると、勤務先などに提出するための証拠書類が発行され、安否確認の自動応答電話が来るようになる。体調悪化時は、専用ダイヤル「コロナ119」か最寄りの医療機関に自分で電話する。
 また、感染者の同居人が発症した場合は、検査をしなくても医師の診察だけで感染を判断できるようにする。自主療養者、発症した同居人ともに、県は感染者と同様に集計・発表する。
 自宅療養者のうち、自主療養者を含む重症化リスクの低い人には、パルスオキシメーターと食料の配布、看護師らによる健康観察の電話は取りやめる。
 仕組みを提案した畑中洋亮・県医療危機対策統括官(40)は、25日に自らキットで検査して陽性が出た。取材に対し「私は常備薬を飲んで安全に療養・隔離できているが、症状が悪化した自主療養者は迷わず受診してほしい」と話した。
 このほか、病床逼迫に備え、入院基準はスコア制から肺炎や他疾患の有無で判断するよう切り替える。スコアが高いが肺炎のない人は宿泊療養施設に入所し、医師の診察に加え、中和抗体療法を受けられる。同施設「東横INN横浜スタジアム前Ⅱ」(横浜市中区)内に設置した酸素投与センター(定員24人)には医師が常駐し、入院待機者を一時的に受け入れて診察と投薬、酸素投与をする。(志村彰太)

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