学級閉鎖、小中学校の過半数に達した自治体も オミクロン株に悩む校長「早く対策と思う半面…」

2022年1月27日 06時00分
 新型コロナウイルス感染者が急増する中、1月に入り、東京23区と、神奈川、埼玉、千葉の4都県の政令市と中核市の計35区市のうち、34の区市の区市立小中学校で学級・学年閉鎖か、休校の対応をしたことが本紙の調べ(25日時点、途中解消含む)で分かった。学級閉鎖の小中学校が全校の過半数に達した自治体もある。

◆横浜では157校学級閉鎖

 北区では35の小学校のうち26校が学級閉鎖に。12の中学校のうち9校が学級閉鎖、このうち1校と別の1校が休校になった。
 埼玉県越谷市も小中学校とも過半数が学級閉鎖になった。同県川口市は52ある小学校のうち25校が学級閉鎖、うち3校が休校になった。
 横浜市は484の小中学校と小中一貫の義務教育学校2校のうち157校で学級閉鎖に、7校が学年閉鎖に、10校が休校になった。小中学校別の校数は「校名が特定される恐れがある」として明らかにしない。渋谷区は校数は非公表だが、学級閉鎖になった学校はあるという。

◆突然休校を決めた学校も

 文部科学省は学級閉鎖のクラスが複数出たら学年閉鎖に、学年閉鎖の学年が複数出たら休校にするという指針を示しているが、突然、学年閉鎖や休校を決めた学校もある。
 大田区の中学校3校は学級閉鎖を経ず、いきなり学年閉鎖になった。区の担当者は「順を追ってやると(感染収束まで時間がかかり)受験への影響が大きい」と明かす。北区のある中学校は学級閉鎖も学年閉鎖もしないで休校になった。「濃厚接触者となり休む生徒が多く授業が成り立ちにくい」(区担当者)という。

◆学びの保障どうする

 感染拡大を防ぎつつ、学びの機会をどう保障するか。校長らの悩みは深い。
 都内の公立小の校長は26日、高学年のクラスで陽性者や欠席者が複数出たため学級閉鎖にした。「早く対策しなくてはと思う半面、学級閉鎖は家庭への負担も大きい」と判断の難しさを明かす。
 都内の別の公立小校長は「6年生は昨年に続いて今年も行事ができないと、かわいそう。子どもの気持ちや、カリキュラムへの影響も当然出る」と話した。
 練馬区は「音楽の授業で歌を歌わない。卒業式の歌の練習も中止した」、大田区は「感染が不安で休みたい児童生徒に、オンラインによる学びの保障をしている」などと工夫している。

◆文科省「地域の実情に応じて判断を」

 文部科学省はデルタ株の感染拡大が続いていた昨年8月、全国の教育委員会などに対し臨時休校などのガイドラインを示している。それによると▽学級内で複数の感染者が確認された場合は5~7日程度の学級閉鎖▽複数学級が閉鎖された場合は学年閉鎖▽複数の学年閉鎖の場合は臨時休校―など段階的な対応を求める。
 「ガイドラインはあくまで目安なので、地域の実情に応じて判断してほしい」とする。
 オミクロン株は従来よりも感染力が強い一方で、潜伏期間や回復までの時間は短いとの指摘がある。ガイドラインについて、同省の担当者は「新たな知見が得られれば、それに応じて見直したい」としている。(小松田健一)

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