<コロナと生きる@いばらき>まん延防止 きょうから県全域で時短要請 飲食店「しょうがない」

2022年1月27日 07時44分
 新型コロナウイルスの新変異株「オミクロン株」の急激な感染拡大を受け、国のまん延防止等重点措置が二十七日から本県に適用される。期間は二月二十日までの二十五日間で、県は県内全域の飲食店に営業時間短縮を要請。またもや夜の書き入れ時の商売を封じられた居酒屋などからは、「仕方ない」とあきらめの声が漏れたほか、十分な感染防止対策を取る店まで自粛を強いられることに不満も出ている。(林容史、出来田敬司)

◆除去装置

店内に設置したウイルス除去装置を指し示す永田康幸さん=つくば市で

 検温、手指の消毒、アクリル板の設置、ビニールカーテンによる仕切り−。
 つくばエクスプレス(TX)研究学園駅近くの居酒屋「慈久庵(じきゅうあん)つくば荘酒趣(しゅしゅ)」では、考えうるあらゆる感染対策を講じている。昨年の緊急事態宣言発令後には、PCR検査会場や病院などでも使われるウイルス除去装置も導入した。
 永田康幸店長(41)は「感染対策には力を入れてきた。決して安くはない。全ての飲食店を一律に規制するのがいいのか」と首をかしげる。
 本県への重点措置適用は五カ月ぶり。今回の時短営業要請では、飲食店は「酒類の提供停止と午後八時以降の営業自粛」か「午後九時以降の営業自粛」を店舗ごとに選べる。全期間で応じた場合に県から支給される協力金は、売上高に応じてそれぞれ三万〜十万円、二・五万〜七・五万円だ。
 永田さんの店は昨春、休業要請と解除が繰り返される中、閉店を深夜十二時から二時間早めた。「遅くまで店を開けても客足が戻らない」と平日のランチ営業もスタート。今回の重点措置では、酒類を提供して午後九時まで営業する方を選んだ。「アルコールが出せなければ居酒屋としてやっていけない。休業するのと一緒」

◆不公平感

経営するパブや居酒屋の営業休止を決めた篠原睦さん=水戸市で

 協力金を受け取れる資格は、県独自の接触通知システム「いばらきアマビエちゃん」に登録していること。登録店の認証を受けるためには一定の感染対策が求められるものの、対策の度合いでランク分けがあるわけではない。
 一昨年から繰り返される休業や時短営業の要請に、永田さんは「協力金がもらえるだけありがたい」と理解を示しつつ、不公平感も覚えている。「取り組みによって規制に差がつけば、店側も対策に力を入れる。お客さんにも安心して店に来てもらえる」と訴える。
 水戸市の繁華街・宮下銀座で「英国風パブキャメル」「大衆酒場ラクダ」など三店を経営する篠原睦さん(37)は、三店とも休業することを決めた。
 時短短縮で対応しようとすると、客や従業員に感染のリスクがあるだけでなく、食品ロスの大量発生も考えられる。そのため、「国の雇用調整助成金を申請するためにも、すぱっと休みにしてしまった方がいい」と判断したという。
 水戸市宮町の居酒屋「酒香菜(さかな)」は、深夜十二時までの営業を午後九時までに短縮する。従業員の武石勝啓(まさひろ)さん(37)は、新型コロナへの対応には「もう慣れた」と苦笑いする。
 以前は行政が飲食店の営業を指図することに疑問も感じたが、「(重点措置は)しょうがない。とにかく早く落ち着いてほしい」と思案顔。その上で、「僕らには県の協力金があるが、仲卸の業者さんには十分なお金は出ないでしょう」と気遣った。

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