国際連帯税導入で「公正で持続可能な社会を」 斎藤幸平・大阪市立大准教授が講演 国会内で集会

2022年1月29日 06時00分
国際連帯税について話す斎藤幸平氏(右)と上村雄彦氏=28日、参院議員会館で

国際連帯税について話す斎藤幸平氏(右)と上村雄彦氏=28日、参院議員会館で

 地球規模の課題を解決する資金源として注目される「国際連帯税」を考える集会が28日、国会内であった。著書『人新世の「資本論」』で経済成長からの脱却を訴える斎藤幸平・大阪市立大准教授が講演し、新型コロナウイルス禍で先進国と途上国のワクチン格差などが問題になる中、富の偏在是正や気候変動対策の手段となる国際連帯税の意義を訴えた。
 国際連帯税は国境をまたぐ経済活動に広く浅く課税する仕組み。「持続可能な開発目標(SDGs)」達成の手段として各国で導入され、フランスや韓国など約10カ国が航空料金に上乗せする「航空券連帯税」が代表例となっている。日本は導入していない。
 斎藤氏は、環境活動家のグレタ・トゥンベリさんら若い世代から、脱成長を求める声が欧州で高まっていると紹介。「日本でもコロナ禍で資本主義を一時的に止めることができた。無限の経済成長を求める資本主義にブレーキをかける必要がある」と指摘した。
 その方策として、金融取引や二酸化炭素(CO2)排出への課税を強化し、医療や介護などに従事する「エッセンシャルワーカー」への課税はやめるよう提案。「人間が利己的だという発想を変えれば、公正で持続可能な社会をつくれるのでは」と訴えた。
 国際連帯税に詳しい横浜市立大の上村雄彦教授も講演し「(岸田文雄首相が主張する)新しい資本主義は一国だけでできるものではない」などとして、国際連帯税導入を訴えた。
 集会は市民や有識者でつくる「グローバル連帯税フォーラム」が主催。与野党の国会議員も参加した。(木谷孝洋)

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