横浜市22年度予算案 コロナ対策に総額の1割 公約の「全員給食」計上せず

2022年1月29日 07時28分

予算案を発表する山中市長=横浜市役所で

 横浜市は二十八日、二〇二二年度当初予算案を発表した。一般会計総額の約一割に当たる二千四十一億円を新型コロナウイルス対策に計上し、感染対策強化と経済回復の両立に重点を置いた。一方、山中竹春市長が昨夏の市長選で公約に掲げた、中学校給食の全員実施などの実現に向けた予算は盛り込まれなかった。(丸山耀平)
 新型コロナ関連は前年度から三百六十四億円減少。ワクチン三回目接種や小児接種の体制構築に三百二十三億円を計上したほか、外来診療の拠点の増強などによる自宅療養者の支援に十七億円を充てた。中小企業への支援として特別資金を新設し事業転換を支える。
 誰もが暮らしやすい街づくりを目指し、子育て支援なども拡充。保育・幼児教育の充実に千七百四十一億円余りを盛り込み、待機児童の解消に向けて千二百九十人分の受け入れ枠を確保する。新規事業「次の横浜を創る政策プロジェクト」は、人口減少社会を迎える中、子育て世帯に優しい施策や新たな経済振興策の検討をする。
 市が五〇年までに目指す脱炭素化「ゼロカーボン横浜」の実現には四十三億円余りを計上。みなとみらい21地区でのモデル事業実施や、横浜港でのカーボンニュートラルポート形成計画を作成する。デジタル化の推進関連は百十九億円余り。行政手続きのオンライン化や庁内の環境整備に取り組む。
 二七年に国際園芸博覧会(花博)の開催を予定する米軍上瀬谷通信施設跡地(瀬谷区、旭区)の土地利用推進には五十八億円余りを計上し、新たな交通についても検討、調査する。昨年末から意見募集を開始したカジノを含む統合型リゾート施設(IR)の誘致予定地だった山下ふ頭(中区)用地の造成に二十三億円余りを盛り込んだ。
 山中市長が市長選で公約に掲げた中学校給食の全員実施と、七十五歳以上の敬老パス自己負担ゼロ、子どもの医療費ゼロ、出産の基礎的費用ゼロの「三つのゼロ」は予算計上しなかったが、来年度中に中学校給食の最適な実施方法や子育てしやすい環境、高齢者の外出支援について検討体制を整える。
 山中市長は同日の定例記者会見で「本市が積み重ねてきた議論の経緯があり、財源も必要になる。議論を重ね、計画的に取り組んでいきたいとの考えの表れで、四年間で着実に進めていきたい」と述べた。市は三十一日に開会する市議会定例会に予算案を提出する。

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