小声で叫ぶセンバツへの決意 日大三島、38年ぶり2度目

2022年1月29日 08時01分

選抜高校野球大会への出場が決まり、ジャンプして喜ぶ日大三島の選手たち=三島市で

 第94回選抜高校野球大会(三月十八日開幕)の出場校が二十八日、決まった。県内からは昨秋の東海大会を制した日大三島高校(三島市)が選出された。一九八四年以来、38年ぶり2回目の出場。東海大会で準優勝し、出場が期待された聖隷クリストファー高校(浜松市北区)は選ばれなかった。
 「東海地区代表として一生懸命頑張ろう。よろしいか」。午後三時半すぎ、グラウンドで出場決定報告を受けた選手たちに、日大三島高の永田裕治監督(58)は呼び掛けた。「はい」。新型コロナウイルス感染防止のため大声ではないが、力強い返事は聖地への扉が開かれた喜びに満ちていた。
 加藤大登(ひろと)主将(2年)は「ずっとソワソワしていたので、ほっとした」と笑顔。だがすぐに「チーム一丸で全力のプレーを見せたい」と表情を引き締めた。
 入学と同時に、報徳学園(兵庫)を春夏通算18度、甲子園に導いた永田監督が就任。「どうすれば勝てるか、強くなれるか」。選手は助言を求め永田監督も応えた。加藤主将は「ここまで来られると思っていなかった」と感謝しながら「春で終わりではない。夏につながる体験をしたい」と意気込みを話した。
 エースで4番の松永陽登(はると)投手(同)は秋の公式戦で打率5割超、投げても無尽蔵のスタミナを見せつけた。「好機で必ず打ち、ピンチは必ず抑える」と気合十分だ。打線は「つなぐ」意識を大切に、目の前の1点を積み重ねる。加藤主将は「冬で個々の能力を大きく伸ばせた。松永だけのチームではなくなっている」と自信を見せる。
 永田監督自身、5年ぶり19回目の甲子園。「報徳時代は甲子園で勝とうという選手が集まっていた。日大三島はそこまでではない。だから今回の甲子園は指導者人生の中でも特別だ」と話す。
 練習や試合に臨む姿勢を学ぶために指示した10分前行動ができなかった選手が、昨秋には30分前行動をするまでになった。成長を喜び、「ゲームで実力以上のものを出してくれる。その状態までは自分がもっていきたい」と話す。 (渡辺陽太郎)

◆落選の聖隷クリストファー「この悔しさを夏に…」

 聖隷クリストファー高の校長も務める上村(うえむら)敏正監督(64)はグラウンドで部員たちに「残念ながら報告はなかった。出場校に選ばれなかったということ。この悔しさを生かし、もう一回、夏頑張ろう」と伝えた。「東海大会でチームが満身創痍(まんしんそうい)の中でも、選手は頑張って戦ってきた。そこは評価されてもよかったんじゃないかな」。本音がこぼれた。
 弓達(ゆだて)寛之主将(2年)は「自分たちの練習してきたことを全国で証明しようと思っていたので非常に残念。気持ちを切り替え、悔しさをバネに、夏で1番になれるよう頑張りたい」と冷静に話した。(山手涼馬)

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