道の駅で自然エネ発電 南足柄が災害想定 太陽光や風力 非常用携帯バッテリーも備蓄

2022年2月1日 07時07分

「自然エネルギーパーク(仮称)」ができる道の駅

 再生可能エネルギーで災害時の停電から地域を守る一般社団法人「自然エネルギー推進機構」(静岡県伊東市)は昨年十二月に山北町、今年一月に南足柄市と「自然エネルギーの利用推進協定」を結んだ。機構との協定は県内で初めて。このうち、南足柄市の道の駅で発電・給電する事業は機構としても初の取り組みという。(西岡聖雄)
 計画では、太陽光発電設備を持つ道の駅「足柄・金太郎のふるさと」に二〇二二年度、駐車場の屋根を使うカーポート型太陽光発電、小水力や小型風力発電、蓄電設備やEV充電施設を備えた「自然エネルギーパーク(仮称)」を設ける。平時は売電し、各機器の維持管理費などに充てる。施設を見学する環境教育や防災訓練の場ともなる。
 道の駅は現在、屋根の太陽光発電で電力をほぼ賄っているが、東京電力の送電網を介しており、東電の送電が止まれば停電する弱点がある。パーク完成後は、東電の送電がストップしても停電せず、自立型防災拠点になる。避難民が来る駐車場にコンセントを増設し、電気を無償提供。米と炊飯器を持参すれば、温かいご飯を食べられる。
 非常用携帯バッテリー(七キロ、四時間)も数十台保管。停電時は在宅医療機器を使う独居老人宅などへボランティアらが届ける。四時間以上電気が復旧しない時はバッテリーを交換し、機器の電源喪失を防ぐ。
 二三年度は市内を流れる狩川の上流部に水力発電施設、二四年度以降は公共施設や農業用水路などに太陽光や小水力発電設備を整備していく。
 市役所で二十七日、加藤修平市長と機構の山下裕子代表理事が協定を締結し、機構は携帯バッテリー一台を贈呈した。パーク完成後は十台前後、寄贈する。

非常用携帯バッテリーを持つ細川元首(左)、協定書を持つ加藤市長(中)と山下代表理事=いずれも南足柄市で

 湯河原町に住む機構のアドバイザー細川護熙元首相(84)も出席し「地震や富士山の噴火で交通が分断した時、エネルギーや食料を確保する分散型の備え、兵たん基地が重要」と述べた。
 山北町との具体的な計画はまだないが、用水路を活用した小水力発電設備の設置を検討している。
 機構は静岡県長泉町の用水路に一五年から水車式の小水力発電設備を順次設置。平時は売電、停電時は携帯バッテリーに電気を蓄え、被災者に供給する活動が全国から注目されている。小水力発電は天候による発電量の変動が少ない利点があるという。

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