「国立に、新しい交流の場を」 一橋大生「スナック」引き継ぐ ネットで資金を募集

2022年2月2日 07時15分

スナックを引き継ぐ坂根さん(右)と「すなっく・せつこ」のママせつこさん=坂根さん提供

 今春、国立市の一橋大を卒業する社会学部四年の坂根千里さん(23)が、昨年末に閉店した市内のスナックを引き継ぎ、まちの新たな交流の場に生まれ変わらせようとしている。客からアルバイトとなり「昭和のスナック文化」のとりこになった。「常連客が楽しめ、若い女性も気軽に入れる憩いの場所にしたい」。三月中の開店を目標に改装費などをクラウドファンディングで募っている。(佐々木香理)

◆来月の開店目標

 店はJR南武線谷保駅近くにある「すなっく・せつこ」で、二十年来、ママせつこさんが営んでいたが、昨年十二月に惜しまれ閉店した。飲食店や住宅が立ち並ぶ一画のビルの半地下にあった店は広さ三十平方メートルほどでカウンター十席とソファーがあり、カラオケを楽しめる昔ながらのたたずまいだ。
 坂根さんは地元の人に連れられて行ったのがきっかけで店を知った。「知らない人でもいきなり話せる空間が新鮮」と通いはじめ、海外留学を挟んで延べ約三年、アルバイトをした。留学先のカンボジアで屋台を購入し、即席スナックを営む経験もある。引退を決意したママせつこさんから打診され、地元の出版社に勤めながら、店を引き継ぐことを決めた。
 新たな店名は「スナック水中」。店が建物の半地下にあることから「水中に漂い、リラックスしてから地上の日常に戻る姿」をイメージした。ママには同世代に言えない悩みを相談した。「SNSで人と比べてばかりの日々に、ただ店に漂っているだけでも救われた」。自身の経験も重ねる。
 店のレトロな雰囲気を残しつつ、スナック初心者や観光客でも入りやすいよう、ガラス張りの開放的な空間を目指す。坂根さんは「オープンで健全な新しい社交場として国立、谷保を盛り上げたい」と話す。
 開店の総事業費は数百万円。クラウドファンディングは一月に始め、約二週間で最初の目標額百七十万円を達成。新たに五十万円を目標に掲げて今月二十一日まで募集する。改装費のほか、本や絵画、レコードなど国立にゆかりのある雑貨の購入に充てる。詳細はこちらから。

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