配線ミスで約1カ月遅れた原子炉の内部調査始まる 東電福島第一原発1号機で

2022年2月8日 20時47分
 東京電力は8日、福島第一原発(福島県大熊町、双葉町)の1号機原子炉格納容器の内部調査を始めた。事故でメルトダウン(炉心溶融)した1~3号機のうち、1号機だけ溶け落ちた核燃料(デブリ)を映像で確認できていない。6種類の水中ロボットを遠隔操作して約7カ月間かける大がかりな調査で、炉内の詳細な状況把握を目指す。

水中ロボットのカメラが撮影した1号機原子炉格納容器内部の様子=東京電力福島第一原発で(東京電力提供)

 初日は、調査ルートをつくるロボットを投入。10日まで、格納容器にたまる水中を移動しながら、容器内にある構造物に直径30センチで金属製の輪「ガイドリング」を4個取り付ける。後続のロボットがリングを通ることでケーブルを絡まないようにするためで、この作業の成功が今後の調査を大きく左右する。
 東電が公開したロボットのカメラが撮影した映像では、格納容器の底部にでこぼこした形状や砂状の堆積物を確認できた。同じような堆積物は、前回2017年3月の内部調査でも確認されている。
 ルートができた後、目的別にロボットを1機ずつ投入し、センサーでデブリの有無を確かめたり、格納容器底部にある堆積物を採取したりする計画だ。

1号機原子炉格納容器の内部調査で使う水中ロボットの遠隔操作室=東京電力福島第一原発で(東京電力提供)

 ただ、放射線量が高く、人が近づけない場所でロボットを使う作業はトラブルがつきまとう。当初開始するはずだった1月12日には、電気配線のミスで最初のロボットに搭載した線量計などが正常に作動せず、出だしからつまずいた。
 東電によると、別の機器から出る電気的なノイズが原因だった。事前の動作試験では実際の手順通り作業を再現せずに本番に臨み、準備不足を露呈した。今後も機器の不具合などで調査の遅れや中止があり得る。(小野沢健太)

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