藤井最年少五冠、王将戦4連勝で渡辺名人破る 全冠制覇問われ「まずは防衛戦」

2022年2月12日 21時35分
第71期王将戦7番勝負第4局の第2日、対局した渡辺明王将(左)と藤井聡太四冠=12日午前、東京都立川市(代表撮影)

第71期王将戦7番勝負第4局の第2日、対局した渡辺明王将(左)と藤井聡太四冠=12日午前、東京都立川市(代表撮影)

 将棋の渡辺明王将(37)=名人、棋王=に藤井聡太四冠(19)=竜王、王位、叡王、棋聖=が挑戦する第71期王将戦七番勝負の第四局は11日から、東京都立川市で指され、12日午後6時23分、114手までで後手番の藤井四冠が勝ち、4連勝でタイトルを奪取、史上4人目となる五冠を最年少の19歳6カ月で達成した。
 過去の五冠達成者は故大山康晴十五世名人、中原誠十六世名人(74)、羽生善治九段(51)の3人。従来の最年少記録は羽生九段が1993年につくった22歳10カ月で、藤井五冠はこれを大幅に更新した。
 矢倉戦となった本局。対局2日目のこの日は、藤井四冠が渡辺王将の攻めをかわし、的確に寄せきった。
 2人がタイトル戦を戦うのは昨年と一昨年の棋聖戦に続き3度目で、いずれも藤井四冠が勝利。渡辺王将は二冠に後退した。
◆敗れた渡辺二冠も絶句、盤石の勝ちぶり
 将棋の王将戦七番勝負を制し、全八冠のうち5つを得た藤井聡太五冠。史上初の10代での五冠達成にも「過去に五冠を取られた方は偉大な棋士ばかり。自分はまだ実力が足りないので、力をつけていく必要がある」と、いつも通りの謙虚な姿勢を崩さなかった。
 敗局直後の取材でも明快な返答をする渡辺明二冠(37)が、この日は言葉に詰まった。4連敗について聞かれ「もうちょっと何とかしたかった」と絞り出した。17年間タイトルを保持し続ける第一人者を絶句させるほど、藤井五冠の勝ちぶりは盤石だった。
 第四局の1日目終了時は「少し自信がなかった」という藤井5冠。しかし二日目、渡辺2冠の緩手をとがめ、少しずつ優位を拡大した。最終盤も、難解な変化を読み切ったような表情で見つめ、最短距離での勝ちをたぐり寄せた。解説の深浦康市九段(49)は「今まで人類が追い求めても手にできなかったもの」と、その強さに感嘆を漏らした。
 記者会見では、全冠制覇についての質問も飛んだ。藤井五冠は「まずは防衛戦が始まる。実力を高めていくことで、少しでも近づければいいのかなと思っています」と控えめに語った。(樋口薫)

おすすめ情報

囲碁将棋の新着

記事一覧