【動画】富士山に例えると「まだ森林限界の手前」 藤井聡太五冠、快挙の王将戦から一夜明け会見

2022年2月13日 10時59分

史上最年少の五冠獲得から一夜明け、バルーン製のケーキを手に笑顔を見せる藤井聡太五冠=東京都立川市で

 将棋の第71期王将戦7番勝負を制し、史上初となる10代での五冠を達成した藤井聡太王将(19)=竜王、王位、叡王、棋聖=が、快挙から一夜明けた13日朝、対局のあった東京都立川市であらためて記者会見に臨んだ。昨年6月から5連続で続いたタイトル戦ラッシュは一段落となるが、「これまでと違うことをするわけではなく、今まで取り組んできたことを引き続きやって、成果が出せるようにしたい」と気を引き締めた。
 王将を獲得した12日の夜は「(第4局の)非常に難解な局面が多かった中盤のあたりを振り返っていた」という藤井五冠。その後はゆっくり休めたといい「一夜明け、あらためて王将獲得の喜びを感じています」と、マスク越しに柔和な表情を見せた。残り三冠となった全八冠制覇への期待も高まるが、「具体的な結果を目標に取り組んでいくことはない。今後も実力を高めていくことを見据え、取り組んでいけたら」と従来の姿勢を強調した。
 7番勝負は渡辺明名人(37)=棋王=を相手に4連勝と圧倒したが、「中盤のバランスの取り方、距離の詰め方というところで渡辺名人の強さを感じることが多かった」と総括。印象に残る自身の手については「中盤から少しずつ苦しい局面が続いていた第3局の終盤で、うまく勝負形に持ちこむことができた」という一連の手順を挙げた。
 王将戦は、勝者が対局場にちなんだ個性的な写真を撮影するのが恒例となっている。今回、初めて王将戦に登場した藤井五冠も、くいだおれ人形や松尾芭蕉のコスプレ姿などを披露した。感想を問われ、「普段はできないことをいろいろさせていただき、いい経験になった。自分自身も楽しくやることができた」と笑顔で振り返った。
 対局場となった立川市のホテルの窓からは、いつも愛知県から新幹線で上京する際に眺めている富士山を見ることができたという。富士山に例えると自身はいま何合目か、との質問には「将棋というのはとても奥が深いゲーム。どこが頂上なのかも全く見えないので、まだ森林限界(富士山だと5合目付近)の手前、上の方には行けていないのかな」と謙虚に語った。 (樋口薫)

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